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「日本型教育の海外展開官民恊働プラットフォーム」

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sports_meeting.jpg私もかねてより、国内に保有する学校生活関連の優良コンテンツとして、給食と並んで「運動会」「部活動」を挙げてきました。

この意見に呼応するかの如く、文部科学省も動き出すことがわかりました。

来年度に仮称「日本型教育の海外展開官民恊働プラットフォーム」を立ち上げて、同省だけではなく外務省や経済産業省、教育関連企業などが窓口となるあらたな仕組みを始めるのです。

コンセプトは、
海外にはない日本独特の学校教育の方式、例えば運動会や部活動、教育カリキュラムなどを新興国に輸出しようというものです。

外国、特に新興国にとって、アジアの奇跡と呼ばれる日本がたどった先進国への仲間入りを果たすのに効果を発揮した仕組みは、関心の高い分野であり、教育システムが確立していない国にとっては恰好の参考材料になる、という訳です。

義務教育を平等に受けてきた私たちにとって、協調性を育む学級活動や運動会、部活動だけではなく防災訓練や集団下校などは当たり前の経験でしたが、世界でも有数の学力に到達できるカリキュラムと併せて、我が国の教育のやり方はノウハウの宝庫と言い換えることができるのです。

反面、初等教育から受けるこうした画一的な教育システムが、今後ますます個々人の力や多様性が求められるグローバル世界において、一歩踏み出すことを躊躇させる足かせになっているとの今の時代ならではの指摘がある中、教育システムの丸ごと輸出によって新しく見えてくるであろう課題などを通じて、我が国にフィードバックされる知見も多いであろうことを想像すると、とても良い取り組みだと思う次第です。


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