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技術で勝って、商売で負けていませんか?

マルチ・サイド・プラットフォーム

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msp.jpg本日の標題にある「マルチ・サイド・プラットフォーム」ですが、短い言葉で簡潔に説明することには困難を伴います。

それでも知っておきたい言葉であり、有効性にも着目しておきたいところです。

〜マルチ・サイド・プラットフォーム〜
略してMSPです。定義としては単一ではなく、複数存在する相違なるマーケットおよびカスタマーにおいて、それら相互間での作用を実現することによって、新しいバリューを生み出すというイノベーションを創出することを可能にする技術や製品、サービスのこと。

解説としては難しい説明文を書いてしまいましたが、言い換えれば、既存製品やサービスの機能向上や性能アップだけではなく、それ以上の価値創造を求めて、異なる市場やお客さまに対して働きかけて、従来とは違う、より大きなビジネスチャンスを獲得できることを目的とするものです。

具体的な事例をご紹介します。
フォトシンスという若い会社が開発した"アケルン"は、スマホを使ってネットにつながった玄関のカギを開閉できます。
いわゆるスマートロックといって、スマホを使って玄関ドアのカギの開け閉めを行ったり、カギをスマホ経由で他人と共有したりできる次世代のカギを開発したのです。特にアケルンは後付けできる製品として差別化を図っているのです。

さらにもう1つ。これは私、大塚のアイデアであり、技術的に可能かどうかは未調査です(スマホのワンセグで見るための事前録画予約は可能ですが)。内容は前述と同じくスマホを使って、外出先から家のテレビのお目当て番組の録画予約をする、というものです。あくまで、家のリビングのテレビで見るための予約を、スマホを通じて遠隔録画予約をする、というものです。

少し文章が冗長になり、本筋がぼやけてきましたので戻りたいと思います。

つまり、これまでは異なる市場として、相互間の関連性が問われていなかったのに対して、両市場を結びつけるような技術などが開発されて、まったく新しい価値が創出されるという考え方が、マルチ・サイド・プラットフォームにはあるのです。






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