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「邪悪になるな」グーグル

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sales.jpgのサムネイル画像グーグルの非公式なスローガンとして有名な「邪悪になるな(Don't be evil.)に関しては、前回の筆者の拙ブログ(Googleに対する外圧)で述べたばかりですので、今回は違う論旨による展開を試みてみたいと思います。

2014年のフォーチュン・グローバル500より、世界の企業売上高ランキングを見ていきます。

日常生活を送っていると、特にIT業界にいる私たちから見た印象として、業界の王者であるグーグルやマイクロソフト、フェイスブックなどの超有名グローバル企業は、さぞかし売上で世界の中でも相当な上位に来ているのだろう、と考えがちです。

ところが、すべての業種で見た世界の企業売上高ランキングでは、これら上記の企業はいずれも100位にもランクインしていません。(アップルだけは別格で15位です)

おそらくこの錯覚は、これら企業の株式時価総額がかなり上位にきていますので、売上規模も同様に世界トップレベルなのだろう、という考えから来ていそうです。

参考までに、マイクロソフトが104位、グーグルが162位、インテルが195位といった具合で、フェイスブックにいたっては500位以内にランクインさえしていません。
ちなみにぎりぎり500位の米RAYTHEONが売上高で約237億ドルで、フェイスブックは124億7000万ドルでしたので、500位の半分強のレベルです。

比べて欲しいのは、世界トップにいる米ウォルマートが売上高で約4800億ドル、2位の蘭ロイヤルダッチシェルが約4600億ドル、3位の中国石油化工集団公司が約4570億ドルといったトップ3との違いです。

やはり上位には、製造業が多くように思えます。
これを考えると、昔も今も世の中の基本はモノづくりであり、直接的に私たちの生活に関わってきている製品が重要視されています。

そこで、ITやソフトウェアに携わる業界人はこの今も変わらない世の中において、立ち位置をどのように考えればいいのでしょうか?

答えは、「世の中を良くする」、という使命を持って仕事に取り組むことです。
当然、製造業を支援する形で関わっていくことも含めてです。

そういう点では何ら、モノづくりをしている人たちとの間に相違はないのです。




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