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自動車業界とIoTとの親和性

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automobile_factory.jpgIoTの主導権争い
IT業界あげてのIoTブームの創出運動がますます熱を帯びてきました。

国内よりもむしろ大きなウネリとなってきたのは、欧米です。

中でも特に活発なのがドイツで、「インダストリー4.0」と呼ばれる"第四の産業革命"であるプロジェクトを国を挙げて推進しようとしています。

ドイツの動き
参加しているのもドイツ国内を中心とした大企業が中心で業界を問いません。例えば、VW(フォルクスワーゲン)はもちろん、自動車部品のボッシュなどにとどまらず、シーメンス、ドイツテレコムやSAPなど、自動車メーカーや電子機器メーカー、IT・通信企業等です。彼らは日夜スマート工場つまり「自ら考える工場」の開発を始めているという訳です。

日本の動き
一方で国内での動きはどうでしょうか?言葉の表現は違っていても、IoTの推進という点では特に、日立が社会インフラと情報技術の融合をテーマに掲げて先頭に立っています。

自動車業界への導入は?
IoTに限らず、IT経営が意外と進んでいないのが実は国内の自動車製造メーカーです。かたやドイツでは、自動車メーカーがむしろ先頭に立ってインダストリー4.0を推進しようとしている点とは大きく異なります。

導入が遅れている理由
国内自動車メーカーは今のままでも十分に儲かっていて、何もIT経営に大きく方向転換をする必要がない、と言ってしまえばそれまでですが、国内SI会社が提案しようにも敷居が高いと言わざるを得ません。

つまり、IoT導入の経過でどうしても必要な情報開示に対して、情報漏えいが怖く猜疑心を抱いていて踏み込めないという訳です。

これがドイツ勢との大きな違いです。
国内ではケーレツメーカー同士なら、情報の開示もある程度可能でしょうが、基本的には他の企業との間で情報を共有するという発想がなく、自社の製造ノウハウにつながる情報は自社で守る、というスタンスなのです。

今後のことを考えると・・
これまでは、日本勢自動車メーカーのやり方には十分な競争力があって、極論を言えば東アジアの奇跡と賞賛された我が国の先進国への仲間入りに大きな貢献をしてきた訳ですが、今後は自社内だけで抱え込んでしまう、という時代ではなく、むしろオープン化の波があちこちに押し寄せてきており、時代は変わってしまいました。

IoTの波を止めることはできない
これは紛れも無い事実であり、具体的な予測を紹介すると、IoTの普及で2020年には500億個の工業製品がネットにつながる、と言います。

自動車業界は例外ではない
むしろ、典型的な製造業であり、部品点数もかなり多い自動車製造業ほど、IoTと相性のいい業界は無い、とまで断言できるのです。

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