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AMD Financial Analyst Day 2012の感想

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AMDがFinancial Analyst Day 2012が行いました。資料は"2012 Financial Analyst Day"にあるので読んでみました。

HETEROGENEOUS SYSTEM ARCHITECTUREの今後の普及させるためのロードマップです。AMDは2011年にAPUを販売しました。これでCPUとGPUを融合させて、今後のコンピューターパワーの向上させる見込みです。現時点では単なる低コストのミドルレンジGPU付きCPUを販売しているだけですが、GPGPUも活用できるシーンを模索しています。

AMDのx86の64bit命令は市場で唯一認められた成功例ですが、そのときはMicrosoftの後ろ盾とIntelのItaniumの失策がありました。現時点で行っているHSAの取り組みは、Microsoftの後援とOpenCL等のオープンな命令形態を全面に打ち出していますが、64bit時ほど進んでいるように見えません。

需要が存在しないのか、それとも需要を喚起できないのか判断が難しいですが、64bit時よりもコーディングコストが高かったり、すぐに必要とされていたりなどがまだまだ課題があるのかも知れません。最終的にはCPUとGPGPUの活用する時代は来るでしょうから今のうちから取り掛かっていないでだめですよね。

HSAの取り組みのロードマップです。Microsoftの後ろ盾でどの程度普及するかでしょうか。モバイル(ARM)もヘテロジニアスマルチコアに向かっているので、この方向性自体は間違っていないので環境の整備次第でしょうか。NVIDIAもCUDAが成功するまで投資していたわけですから。

3rd Party IPを提案しています。AMDは昔2wayで1wayをOpteronに、もう一つをコプロセッサを搭載できるシステムやIntelのAtom等で似たような方向に進もうとして両方とも頓挫しています。

市場ではARM系CPUと各社のIPで製品を作っているところが多くあります。x86を使わないといけないシーンがどの程度需要があるのか分かりませんが、なかなか難しいように思えます。ARMのチップに関してCortex-Aシリーズ前ならば需要がもっとあったような気がします(まだ当時CPUパワーも無かったので)が、現段階ではARMの後追いでき市場を開拓できるか分かりません。

Opteronと言うよりも、CPUアーキテクチャのロードマップです。2011年にBulldozer、2012年にPiledriverが、2013年の3rd Gen APUのCPUコードにSteamrollerの名前があるので、登場時期は2013年なのでしょう。Excavatorは登場時期は明確に書いてある資料は見つけられませんでした。2014年ですかね?



デスクトップPCモバイル~サーバまでのロードマップですが、一番違和感を感じるのデスクトップとサーバのCPUアーキテクチャが2013年でもPiledriverなところです。

3rd Gen APUのCPUはSteamrollerになっていますが、もっとCPUパワーが必要なデスクトップPCの本命とサーバはCPUアーキテクチャがSteamrollerになっていません。

これはなぜでしょうか?

また、FAD 2012 Codename Decoder - FINAL.pdfに前回にあったがキャンセルされたコードネームの説明まで載っています(そういう意味では面白い)。

"AMDがタブレットやサーバー、組み込み重視へと戦略を転換l"にありますが、やっぱりAMDは今混乱状態にあったように思えます。2011年にCEOを交代させています。また通常ならばFinancial Analyst Day 2012を11月末~12月頭に実施していたのを2月頭まで伸びてもいます。

また、今回からGLOBALFOUNDRIESの資料がありませんでした。前回まではあったのですが。CPUの製造先をGFからTSMCに本格的に移行するのではないかと言われていますが、GFの資料が無かったのでその話も荒唐無稽とは思えません。

タブレットへの注力はCEO交代の理由でもあったので分かります。ただ、Intelの様にスマートフォンを出さなくても大丈夫なのかと思わなくもありません。

上位陣を刷新したということはx86やGFに固執する必要がなくなった気がします。Intelのメモリ撤退時にアンドリュー・グローブ氏が、ムーア氏に”もし外から来たCEOならば~”の前提でメモリ撤退を決めました。ちょうど今のAMDの上位陣はそのような状況です。

このためARM採用とかも割りと本当にありそうな話に思えてならないFinancial Analyst Day 2012でした。

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