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HTML5&API入門の感想

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Chrome拡張のイベントで著者の白石さんが"HTML5はWrite once, run anywhere"と仰られていました。そのことを聞いて、なるほどと思ったものです。

私は3流Javascripterだからかも知れませんが、HTML5が普及してほしい派です。少し前ならばHTML5の普及するのは結構難しいとと考えていましたが、最近は割と普及するのではないかと思うようになりました。

なぜ少し前は難しくてで、今は割りと実現されるのかを説明します。

少し前は無理だと考えていたのは、MicrosoftのHTML5へのコミットに関して懐疑的だったためです。HTML5へのコミット明言していなかったIEは、ブラウザのシェアに関して50%を超えています。NetApplicationsのApr'10のブラウザシェアを見てもわかりますが、IEのシェアは落ちているとは言えまだまだ高い数字を出しています。

このことがHTML5への普及の壁になっていたと思います。

ですが、この状況がIE 9とAppleの援護射撃でHTML5への促進が進みそうな予感がしてきました。

MicrosoftがIE 9でHTML5へのサポートを明言しています。今までの経緯を考えると意外でしたが、シェア低下が止まらない現状を考えると方針変更はやむなしでしょう。もっと早く行動してほしかったですが、50%を切ってから舵を切るよりも良かったと思います。

シェア最大のIEがHTML5のサポートを打ち出したため、HTML5の普及に拍車がかかりそうです。

また、援護射撃はMicrosoftだけではありません。AppleのFlash非難の行動も小さくないと考えています。HTML5とFlashは、補完関係でもありますが緩い敵対関係にあると思われます。iPhone/iPadでFlashがをサポートしないため、Flash不採用のサイトが増えてきました。Flashを使用できないためHTML5で補うしかありません。

Appleの頑なまでのFlash不採用の行動のおかげで、HTML5の普及の後押しになるでしょう。

本書に記載されていますがHTML5の目標は、ブラウザをHTMLビューアーから、WEBアプリへのジョブチェンジさせることです。このあたりは第一部-第一章のHTML5の概要を記載されています。JavascriptやHTML/CSSを書かない方でもこの章だけは読んでも面白いのではないかと思います。

canvas、Web Storage、Web Socket、コミュニケーションAPI、Server-Send Events、Web Workers、XMLHttpRequesy Level2は特に重要だと思います。これらのAPIで今までできなかったことを広がります。例えば、HTML5でQuake IIがJavascriptでゲームができほど進化してきました。

私は本書を参考にいくつか作ってみました。もう少しWeb Storageをうまく使いたいですね。

HTML5への対応状況はブラウザによって違います。完全に足並みが揃う難しいと思いますが、普及すればHTML5でJavaで実現できなかった理想郷とも言える"Write once, run anywhere"を実現できるのではないかと思います。

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