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小さいチーム、大きな仕事~37シグナルズ 成功の法則~の感想

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Rubyistでない私でも37シグナルズと言えば、Ruby on Railsを作っているところぐらいは知っていますが、それ以上のことを知りません。その37シグナルズの思想に関して書かれたのが本書の感想を書いてみます。

■「時間がない」は言い訳にならない

何かをやり遂げたいができない時の言い訳として"時間がない"は、自尊心こそ保たれるが、それは完璧なタイミングは決して到来しない。正しく使えば時間はあるものだと謳っています。

確かにそうだと思います。たとえば、ブログの更新が仕事で忙しくてできないとエントリを読むことがあります。私も仕事量やストレスが増えるとブログを書くことの優先度を下げたいと思うことはあります。ですが、時間を作ればそこそこは対応できるものでした。何事もいろいろな解決策はあるものです。

■初めのうち詳細はきにしない

最初はディテールを無視して行うことを勧めています。私が定期的に作成しているChrome拡張物は、作成するときにまずtowork類を抽出します。ですが、当然全てを実装するには時間がかかります。このときに他の項目が気になって心ここにあらず状態になることが多々あります。

例えば、"Amazonのおすすめをただ眺める"を作成するときに、スクロールすることと次ページに飛ぶことが重要な機能なのですが、それよりもPlay/Pauseのダイアログに乗せるアイコンがを何にするか気になって仕方がありませんでした。

ですが、どう考えてもアイコンなんて何でもいいはずです。文字の矢印(→)や停止(||)でもよかったのです。見栄えなどのディテールは機能的に本質的ではありません(必ずしもそうは言えないのですが、中身を作っていると外側は二の次のような気がします)。

この言葉でもう少しうまく自分でコントロールしたいですね。

■小さな決断をする

極地探検家のベン・ソーダスが「目の前の数メートルのわずかな氷にたどり着く」だけを考えていたそうです。この話では、達成可能なゴールは一番良いゴールだと伝えています。これは、小さいことからこつこつとやっていこうと言うのもあるのですが、あまりにも大きなゴールを設定してしまうと二の足を踏んでしまい前に進めないことがあります。

それを考えると小さいゴールからはじめるのが良いのかも知れません。

私はChrome拡張を作ろうと思った時に一番最初の思いついたアイデアは、"グラフを勝手に入れてみる(Chrome Extensions)"でした。最初にこれを作るのにチャレンジしていたら、技術障壁によりモチベーションを維持できず作成できたかわかりません。

ですが、最終的なゴールに到達するために7つ小さなゴールを積み重ねてようやくたどり着けました(もう少し早くできたと思いますが)。このため、小さいゴールを積み重ねることは悪いことではないでしょう。

■基本的にノーと言おう

「顧客の言うことを聞いていたら、もっと速く走る馬を彼らに与えていただろう。by ヘンリー・フォード」

自動車会社フォード・モーターの創設者であるヘンリー・フォードの言葉ですが、IT業界は同様なことが少なくありません。顧客の言葉に耳を貸さないIT企業として有名なのは、Appleでしょう。顧客の言葉に耳を貸さないおかげで革新的なiPodやiPhoneが生まれたと思います。顧客の要求は、顧客の言葉に入っていない場合が多くあると思います。

■まとめ

この本を読んで私は37シグナルズのことをほとんど知らなかったとわかりました。

37シグナルズの社員は、2大陸で8都市に点在し週休3日制を導入しています。インターネットの時代だから職場は離れていても良いというわけではなく、直接会う機会を設けています。このあたりのバランス感覚は時代に適応しながらもウェットです。

私はベンチャーと言えば、成功して大きくなる(Google等)、売りぬく(SkypeやYouTube等)、もしくは失敗するかの3つしか選択肢(もしくはゴール)がないと思っていました。

37シグナルズのように大きくしない方針は意外でしたが、このようなモデルもあるのかと目からうろこが落ちました。

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