児童・生徒が抱える「学習の困り感」を発見・改善するために "視覚認知バランサー"詳細レビュー
前回のあらすじ
かわばた眼科の川端秀仁先生によると、
- 外部の情報の80パーセント以上は「視覚」から獲得され、
- 視覚に関わる機能は目だけでなく、脳の働きと関連がある
ことなどが明らかになっているそうです。
そこで、児童・生徒の「学習の困り感」を発見し、問題改善を目指す教育ソフトウェア」として開発された、「視覚認知バランサー」を紹介しました。
参考:視覚認知バランサー(http://www.ledex.co.jp/products/vb001)
前回は、視覚と学習の関係や、視覚認知バランサー概要や脳トレが楽しくなる理由などを紹介しました。今回は視覚認知バランサーの16のプログラムをレビューします。
→前回の記事:「視覚認知バランサー:児童・生徒の「学習の困り感」を発見 問題改善を目指す教育ソフト」
4.脳トレが楽しく感じる、16のプログラム
視覚認知バランサーには、16のプログラムがあります。パズルや迷路などがあり、ゲーム感覚で愉しむことができます。
- へんかでタッチ
- ずけいきおく
- おなじかたち
- せんをのばすと?
- パターンパネル
- ごうけいのマス
- パネルきおく
- かけたピース
- なかまはずれ
- ボールめいろ
- ファイアーパニック
- おなじところは?
- からまりずけい
- カードがえし
- ペアをさがせ
- ねずみとねこ
まず、ニックネームなど、ユーザ情報を登録します。
最初は一部のプログラムだけ、遊べるようになっています。各プログラムのゲームをクリアしていくと、遊べる項目が増えます。
1.へんかでタッチ
へんかでタッチは、画面の中の顔が笑顔になったら、赤い○の中をクリックするプログラムです。注意力が求められそうですね。
2.ずけいきおく
課題の図形の組み合わせが表示されます。数秒間で暗記しましょう。記憶を都頼に、先ほど表示された図形と同じ組み合わせのイラストをクリックします。短期記憶が試されるプログラムです。毎日取り組んだら、記憶力低下が予防できそうです。
3.おなじかたち
画面中央に表示された図形と、全く同じ図形を画面の中から探します。微妙に違う、紛らわしい図形がたくさん画面の中に表示されているので、あせって選んでしまうと間違えてしまいます。見たものを一つずつ慎重に、確認するスキルが育ちそうですね。
4.せんをのばすと?
点線で描かれているような、切れ切れになっている図形が画面に複数表示されています。途切れている部分がつながっていた場合、どのような図形になるのか想像して、正解を選びます。空間認知スキルが問われそうですね。
5.パターンパネル
左に正解の図形が表示されています。右にはマス目が表示されています。マス目一つずつをクリックすると、三角形や斜め線など図形が順番に切り替わります。マス目を何回かクリックすることで、左の図形と同じ図形を右にも作成します。
正しい形が出たのにうっかりクリックして、違う形に切り替わってしまうことがたびたびありました。クリックしたときに、あせらずに、丁寧に確認していくと、短時間でクリアできます。
6.ごうけいのマス
公式サイトには「真ん中の数字が隣り合う数字の合計になっている場所を探します。」と説明されています。私の場合は、1や2が真ん中に来ることはない、と仮説を立ててプレイしました。
大きめの数字の周辺を計算・確認すると、効率よく回答できるかもしれません。
7.パネルきおく
最初に、パネルに表示された○や×の記号の位置を覚えます。数秒後、課題と同じ場所に○や×をおけるかどうかが問われます。私の場合はL状に○と×が配置されているな、など配置の法則性を考えながらプレイしたらうまくいきました。
8.かけたピース
パネルの中に「Q」など文字や図形が表示されています。しかし、一部分は欠けています。左に置かれているどのパーツを当てはめれば良いのか、想像するスキルが問われます。ジグソーパズルのような楽しさがあります。
9.なかまはずれ
同じ図形が6個くらいあるように見えます。その中に一つだけ、似て非なる図形が混ざっています。一つだけ違う図形を探す際、直感で違和感を感じた図形と、他の図形を較べていくと正解が見つかりやすかったです。
10.ボールめいろ
迷路から赤いボールがおちないようにゴールまで進むプログラムです。迷路は時々、細くなっていたり、橋のような部分が左右に揺れているのでタイミングを見てわたったりする必要があります。
ステージ1は余裕でクリアできたのに、ステージ2は苦労しました。クリアのこつは、時間を掛けてじっくりと、だと気がついたらあっさりクリアできました。スピード勝負しようとすると、マウスの操作が乱れるのかもしれません。マウス操作の器用さが必要とされるプログラムです。
11.ファイアーパニック
家が燃えている絵、炎のイラストが画面に表示されたら、イラストをクリックします。引っかけ画像として、消防車・消防士・家が表示されます。落ち着いて操作すれば問題はありません。焦らないスキルが育ちそうなプログラムでした。
12.おなじところは?
3×3のマス目に、数字が表示されます。数字と表示されていた位置を暗記したら、おぼえたボタンをクリックします。様々な数字がいろいろな位置のマス目に表示されますので、前回表示された数字と
- 位置も数字の数量も同じか
- 位置は同じか
- 数字の数量は同じか
- どちらも違うのか
を判断して回答します。
1つ前の数字と位置を暗記するバージョンは問題なくできました。しかし、2個前になったとたんに、誤答が急増しました。短期記憶を鍛えるのに向いていそうなプログラムでした。
13.からまりずけい
黒い線で書かれた様々な図形が画面に表示されています(例:ハート、三角、四角、矢印など)。黒い線で書かれた様々な図形が、ごちゃっと重なっているので、どのような形が重なっているのか回答します。
2~3個ならば回答しやすいのですが、4個以上になると見分けが難しくなりました。形を見分けるスキルが育ちそうですね。
14.カードがえし
矢印やハートなどのマークが書かれたカードがあります。このカードをひっくり返したときに、マークがどんな向きになっているのか、当てるプログラムです。
普通にカードを表向き・裏向きに変えるだけならば当てやすいのですが、カードをひっくり返すときに90度回転しながらひっくりかえされると、ややこしくなります。短期記憶+空間認知のスキルが問われそうですね。
15.ペアをさがせ
いろいろな模様の魚たちが水の中を泳いでいます。どれも似て非なる模様に見えるのに、一組だけ全く同じ魚たちがいます。注意深く見ると正解できます。
ただし、見つけるまでの時間が計測されているので、素早く正解ペアを見つけないと、得点が伸び悩むようです。注意してみるスキルと、効率よく見分けるスキルが伸びそうですね。
16.ねずみとねこ
このプログラムは、トムとジェリーのようなネズミと猫の追いかけっこがテーマです。大きなマス目の中に、ねずみと猫二匹がいます。ねずみも猫も、自分のターンの時に3ますずつ進むことができます。
ネズミをうまく操作して、猫二匹から逃げつつ、無事にゴールにたどり着けるのかがポイントです。私の場合は、チーズをとることよりも猫に捕まらないように遠ざかることに集中しました。
ゴールを目指すよりも、猫から遠ざかるようにしていたら、自然とゴールまでのルートががら空きになったのが興味深かったです。
>>「教育ソフト"視覚認知バランサー"まとめ -児童・生徒が抱える「学習の困り感」を発見・改善するために-」に続く
今回、紹介したソフト
▼パソコン版ソフトウェア
視覚認知バランサー (レデックス 株式会社)
http://www.ledex.co.jp/products/vb001
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編集履歴:2016.12.22 15:22 関連記事:→【関連記事】に修正(段落改行を箇条書きに変更)。