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チームを導くために北極星を目指せ

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こんにちは、穂苅(@tomoyanhokarin)です。

KGIとKPI、KSFなどの指標を決めて進めていくことが一般的ですが、課題がある場合も多いものです。そこで、今日のテーマは「北極星を目指せ」です。

北極星 = North Star を目指す

北極星を目指せ、というのは北極星のような指標を作ってそこに向かってチームを導くことを意味しています。それが、North Star Metric(ノーススターメトリック)です。

North Star Metric(NSM)は、チームの目標と方向性、成功を測る尺度として使う指標で、中長期的な視点で設定していきます。

北極星というとよく映画などで見ますが、海で遭難した場合などに動かない北極星の方を目指して進むことで助かったということからも、多くの人が関わるチームにおいてとても重要です。

NSMを使うと、特にビジネスにおいてチームが目指すべき方針を示し、顧客がプロダクトやサービスを使って得られる本質的な価値を正確に測定できるため、おすすめです。

North Star MetricとKGI, KPIの違い

まずピラミッドの一番上に来るのはKGIです。最終目標として、売上高や利益率などがここに入ることが多いです。一方KPIは、KGIを達成するためのマイルストーンであり、KGIに向けての評価指標になりますので、短期〜中期で設定するものです。

NSMは中長期の指標とお伝えしたように、KGIとKPIの間に位置します。

また、KGIやKPIにとってNSMが効果的なのは、視点の違いです。KGIはどうしても自社目線でのゴール設定になります。例えば売上高を◯億円にする、利益率を◯%改善するなどです。しかし、NSMの視点は「顧客視点」です。NSMがあると、KPIの設定に「顧客視点」が加わります。

「顧客視点」というのは、顧客が自分たちのサービスを通じて、価値を得られる行動が何なのかを理解することです。

企業のNorth Star Metric例

いくつかの企業のNSMの事例はこちらです。

  • Slack:2000個のメッセージを交わしたグループの数
  • 旧Twitter:アカウント登録後30人の他のユーザーをフォローしたユーザーの数
  • Facebook:アカウント登録後10日以内に7人の友だちを追加したユーザーの数

「顧客視点」というのがどういうことか例を見ると分かりますし、グローバル企業もこのようにNSMを設定しているのが分かります。

North Star Metricはどのように決めていくのか

NSMの決め方には3つのステップがあり、順序立てて進めていくことが大事です。

① 自社プロダクトの分類をする

まずは、自分たちのプロダクトが次のどれに分類されるのかを見ていきます。

  • アテンション
    • 利用時間が重要となるプロダクトやサービス
    • Facebook、ネトフリなど
  • トランザクション
    • ユーザーの購入数などが重要となるもの
    • AmazonなどECサイト、Spotifyなど
  • プロダクティビティ
    • タスクの向上を目的としたプロダクトやサービス
      • Adobeなど

② North Star Metricの仮決め

次に、分類したものから何が重要化を考えます。以下の3つの観点で、特に重なる部分を探します。

  • 顧客体験
  • 戦略
  • 収益

例えば、動画配信サービスであれば以下のようになります。

  • 顧客体験:好きな時間に好きな動画を見て楽しめる
  • 戦略:自分だけの動画お気に入りリストを作れるようにする
  • 収益:有料会員の会費

ここからわかったことと、更に例えば週8時間以上閲覧をしているユーザーは有料会員になる割合が多い等がある場合は、「週の総視聴時間を8時間以上にする」をNSMとして設定するようなイメージです。

③ KPIの策定

最後にKPIに落とし込んでいきます。

  • NSMを達成するために細分化
    • 幅(アクティブ顧客数)
    • 深さ(顧客体験の深さ)
    • 頻度(顧客のアクション頻度)
    • 効率(顧客が価値を実感するまでの時間)

注意点:North Star Metricはたくさん作りたくなってしまいますが、1つだけにしぼります。これは、シンプルにしたほうがブレないためです。北極星が複数あったら困ってしまいますよね。

このようにNorth Star Metricという顧客視点での指標を考えると、より顧客に寄り添った形での戦略戦術実行が行えるようになります。少しむずかしいので私も試している途中ですが、結構使えそうな印象です。

参考:

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