商談では本質的な課題をいかに上手く見つけて「示唆」できるか(SaaSは特に)
穂苅(@tomoyanhokarin)です。
提案というのは奥が深いなぁと最近実感しています。
現在私はSaaSのツールを販売しているのですが、なるべく「機能売り、機能提案」にならないように気をつけています。
というのもSaaSの場合は競合がいることがほとんどで、その中で限られた情報でお客様に選んで頂く必要があるために、「機能売り」になってしまうと価格勝負になるか現状維持という結論に落ち着いてしまうことがかなりの確率で発生するためです。
これはSaaSだけでなく現在の購買行動、特にBtoBに関して言うと共通しているように思います。
それでは、「機能売り」にならないためにどうしているのかというと、商談相手の本質的な課題を明確にしてその解決策を提示するということです。
本質的な課題というのは顕在化しているものだけではなく、潜在化してしまっていることも多くあります。
例えば、商談相手の認識している課題としては、「有効リード数が少ない」というものがあり、もっと詳しく聞いてみると「無料トライアルをしていただいたユーザーの中で約70%が有料化する」という事がわかっており、この無料トライアルに進んでもらうためのリード育成を課題として感じていたとします。
この課題を聞いて素直に「それでは当社の〇〇を使ってこういうふうにやるといいですよ」という提案ではNGで、「本当にこれだけか?」という疑問を自分の中で持って話を進めていくことがポイントです。
その上で、ここがとても難しいのですが、仮説がいくつか思い浮かぶようになるととてもGoodです。
例えば、商談相手の会社のサービス内容やビジネスモデルを踏まえて、
- 売上に一番貢献している顧客を獲得する手段はなんだろう?実は無料トライアルからの有料化が課題と言っているが、より単価の高い顧客を獲得していくためには、本当はハイタッチな営業メンバーの商談率を上げていくほうも必要なんじゃないか?
- サービスとして月額サブスクリプション型のモデルのため、顧客となったあとのサポート体制の充実による顧客維持やアップセル、クロスセルの機会創出の方は課題に感じていないのだろうか?
- 全体を見たときのビジネスインパクトが大きいのはどれだろう?
- そして優先度として高いのはどれだろう?
などが思い浮かんできます。
ここまで把握して仮説を持って商談を行うことで、本質的な議論ができ、「あなたのところに依頼したらここまでできるんですね!」というように相手の期待値を上回る議論ができるようになります。
そこで、有名なSPIN Sellingを理解して自分の中に落とし込んでいこうとしている今日このごろです。
SPIN Sellingは「Situation」「Problem」「Implication」「Need payoff」の流れで話をしていくことで、顧客が潜在ニーズに気づいてもらい、商談を成功させるためのメソッドです。
【Situation(状況質問)】
これは、誰もができる質問で相手の状況理解のための質問です。
Ex. 「今の課題は?」「どういうチームで業務を回しているんですか?」
【Problem(問題質問)】
ここは少しむずかしいですが、「ここが問題ではないか?」という仮説の質問です。
Ex. 「ここに課題を感じていませんか?」
【Implication(示唆質問)】
ここが超重要で、Problemによって分かった課題を解決しないことで起こりうる状況を示唆してあげる質問です。
Ex.「 〇〇を実施する上でこんなこと起きてませんか?」「となると、●●に対しての適切な訴求ができていないかもしれないですね」
【Need payoff(解決質問)】
最後に、顧客が今抱えている課題を解決できたらどうなるのかをイメージしてもらう質問です。
Ex. 「もし、〇〇の手間が3分の1に削減できたら、生み出せた時間を使って訴求のためのXXという施策やクリエイティブの強化ができるかもしれませんね。」「こういう課題には当社の●●がお役に立ちます。」
ここは自分の中で落とし込んだらまた書こうと思います。
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