オルタナティブ・ブログ > ひといくNow! -人材育成の今とこれから- >

HRD(人材の育成、教育研修)の現場から、気づいたこと、アイデアを発信します。初めて人材育成や教育担当になった方でも、わかりやすく、取り組みやすい情報提供を目指します。特に、20代~30代を元気にしたいご担当者様、是非このブログにご参加ください。

新中経のスタート年。未来に差を生む「顧客の声」の記録

»

2021年度は、新たな中期経営計画(中経)のスタートに位置付けている組織が多いのですが、その中経を見ていると、方向性が明確に表現されている組織は一部で、SDGsに紐づく社会課題の解決に貢献していく、といった捉えどころのないメッセージとなっている組織が多い印象です。

恐らく「顧客や現場の声が経営に届きにくくなっている」のではないかと思います。

その背景には、
・COVID-19の影響により、顧客訪問ができず、市場の実態が把握しにくくなっている
・働き方改革による時間制約、リモートワークなど、通常業務で手がいっぱい
・この一年の危機状況下で統制型(経営→現場へ)の情報の流れが強化され、ミドル・アップ(現場→経営へ)の情報の流れが弱化している
という影響があると想像します。

では、「顧客や現場の声を経営に届けるために何ができるか」ですが、

マネジャーやリーダーは意識的に
・現場の声(困っていることや意見)を拾い集めること
・顧客との接点をつくり、声をお聞きすること
・仕事とは関係ないコミュニティに参加し、ネットワークをつくっておくこと
に取り組み、それを「記録しておくこと」です。

では、具体的にはどのように取り組んだらいいのでしょうか。

メーカーで営業や広報部門長として長らくマネジメントに携わり実績をあげられ、現在弊社パートナーとして活躍する飯田利男さんは、「報告をマネジメントすることが重要だ」と言います。

飯田さんは、マネジャーとしてメンバーに「報告基準」をもとに報告してもらうように促し、受けた報告を全て時系列で記録していったそうです。

当初その記録は、評価や次の仕事の割り振りをするために、メンバーにもオープンな、業務記録として活用されていました。

ある時、その記録を見返していくと、点在している情報の中に、共通する課題の種のようなものがあることを発見し、その情報をもとに施策を講じたところ、飛躍的に業績が向上する成果を得られたそうです。

そしてそれらの種は何気ない会話のようなものの中から生じているので、記録がなければ気づかなかったと言います。

飯田さんはこの記録を「User Experience Note(略称UXノート)」と名付け、マネジャーやリーダーへの活用を推奨しています。

特に「現場や顧客の声が届きにくい」今、
報告基準を設けてアプローチすることで、
・メンバー自身が顧客に意識的に働きかけることを促せること
・報告自体の質が高まること
・メンバー同士で情報が共有しやすくディスカッションがしやすくなること
など、的を射たコミュニケーションがとれるようになります。また、コミュニケーションの質が上がるので、タイムマネジメントの面でも効果的です。

さらに「記録しておくこと」で、3ヶ月、半年と、その記録が積みあがるほどに、情報から得られるものは多くなっていきます。

環境が変化する中、現場や顧客の何気ない一言の中に、未来につながる種が入っている可能性があります。


5064361_s.jpgのサムネイル画像

ここでご案内です。
報告やUXノートの活用を4カ月間でマスターするためのセミナー
を企画しております。開催間近ですが、このタイミングを掴んでいただける方、是非ご参加ください。

●公開セミナー(オンライン)のご案内●
あらゆるものが多様化する今、
マネジャーリーダーが組織変革ドライバーとなるためのコミュニケーション・マネジメント
~バラつく「報告」のマネジメントで成果と組織の未来に差をつける~
対象:新任マネジャー(マネジメント経験の浅い方)、リーダー
   コミュニケーション・マネジメントに関心のある方

日時:2021年9月14日(火)13:15~17:15
(3回のフォローアップワークショップで疑問点を解消していきます)

詳細、お申込は、弊社ウェブサイトより

*個人と組織を内側から強くするインナー☆ブランディング型人材育成*
マネジャー、リーダー、社内講師、インストラクターの育成、カリキュラム構築などのご相談は、
Six Stars Consulting株式会社
TEL:045-222ー0737
メールマガジン:
30代、40代のマネジメント&リーダーシップ
マネジメント力を高める:「はまドラ」フェイスブックページ

#新任マネジャー #リーダー #コミュニケーションマネジメント #イノベーション #チームマネジメント

Comment(0)