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教えることは増えているのに、短期化・短時間化する新入社員研修で伝えるコツ1「話の組み立て」

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あと1週間で4月。新入社員研修で講師として専門的な知識や技術を教えるために、今、準備のまっさかり!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

弊社では、理念や専門知識を指導する社内講師を「知的コミュニケーター」と称し、研修プログラムの構築~実践フォローまで体系立てて運営できるようにするためのお手伝いをしています。

そして今年、お客様の状況で多くなっているのが、新入社員研修の
・オンライン化
・短期化(短時間化)
傾向です。

教える必要があることは山ほどあるのに、期間や時間が短くなっている...。そんな時にどうすればいいか。

そのような状況に悩まれている方も多いご様子。そこで今回は、弊社パートナーで、プロ講師向けに高品質なセミナーを構築するためのコンサルタントとして活躍する水野浩志氏のコンテンツをお借りし、比較的すぐに取り組めるコツを紹介します。

伝えるコツ1ー話の組み立て(「基軸」を明確にする)
研修の準備をしていると、あれも、これも、それも...と考えれば考えるほど伝えておきたいものが湧いて出てくるものです。

しかし新入社員の立場に立ってみると、新しい生活に慣れるのに精いっぱい。その時期に一度に教わるのは実は辛かったりします。まずは、そうしたコンディションは念頭に置いておきたいところ。

その上で、本来であれば、新入社員が主体的に動く必要があるプログラムに、プログラム全体を見直しておくことが必要ですが、今から取り組むことはなかなか難しい。そんな時に工夫しやすいのは「話の組み立て」。

話を組み立てる時に一番最初に考えること。それは「基軸を考えること」と、水野氏は言います。

「基軸」とは何か。

それは、担当パートで伝える必要があることが、仮に、何かしらの事情で「1分しかないので、1分で終わらせてください」と、言われたときに伝えたいこと。

それが「基軸」です。
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「基軸」のつくり方
実は「基軸」を考えるのは意外と難しいので、先に、伝える要素を洗い出し、そのうえで次の1)~3)を書き出すと取り組みやすいです。
1)理論・・・なぜそうするのか(背景)、一般論、データ
2)方法論・・やり方、手順、ツール、基準
3)経験談・・自身(自社)の成功や失敗体験

1)~3)を書き出してみると、共通する要素が見つかります。

では、図に描かれた、ビジネスコミュニケーションの定番「挨拶」「お辞儀」「席次などのご案内」を例にしてみます。

これらに共通する大事なこととは何でしょうか。

例えば...日本の歴史や文化の中で育まれてきた、お互いを尊重し合いながらコミュニケーションを取り、協働して成果をあげるための、
・自分から相手に対して働きかけていく姿勢
・それを表現するための効果的な方法
・相手に心地よく過ごしていただくための工夫
と、言えるかもしれません。

これらを、自社の理念や方針にも則り言葉にできると、組織としての一貫性が増します。

そして、話のスタートとエンディングで、話に一貫性、ストーリー性があるかを確認します。そうすると、聴き手の意識に「大事なこと」が残るので、意識しやすくなるのです。

「基軸」を考えることは原理原則を考えることになるので、
聴き手にとっては、理解でき、行動に移しやすくなり
伝え手にとっては、準備がしやすく、アレンジしやすさ
につながります。業務の生産性の面からも価値がありますね。

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