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そもそも「目標」は必要なのだろうか?

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 「目標」について考えると、「そもそも目標って本当に必要なのだろうか?」と考えることはないでしょうか。

 例えば、一流アスリートが「小さな頃から海外で活躍するプレーヤーになることを目標に、日記を活用していた」とか、ビジネスでも「夢に向けて取り組み、成功する過程」などのストーリーやドラマが紹介されると、「夢や目標って大事だな」と感じます。

 一方で、「自分でこれがやりたいと思ったわけではなかったものの、一生懸命やっているうちに今のポジションを築いた」といった話や、「人とのご縁の賜物です」といった話を聞くと、何も決めずに日々を大事にする生き方に憧れたりもします。

 それぞれの経験に基づいて色々な話があるので、「目標」に対して「ストレス」になっている人にとっては迷いや悩みの原因となります。それでは、目標の「ある」と「なし」では、どんな違いがあるのでしょうか。

 なでしこジャパンの大儀見選手のパートナーであり、メンタルトレーナーとして活躍する、大儀見浩介氏の著書『勝つ人のメンタル』日経プレミアムシリーズ 2015年4月 P67~68「最適な目標水準とは?」(出所:『教養としてのスポーツ心理学』大修館書店)に興味深いデータが載っていました。(※著書をもとにデータ部分を引用)

同じ試験を受ける人たちを五つのグループに分け、目標の高さを変えて勉強するとどうなるかという実験結果。
130%の目標設定=103.4%
120%の目標設定=104.5%
110%の目標設定=105.5%
100%の目標設定=102.3%
目標を立てなかったグループ=98.2%

 このデータをもとにるすると「110%ぐらいの目標」(少し頑張れば手が届くレベル)の目標がいいらしいということ。

 一方で、データだけ見ると「目標あり」と「目標なし」では、大きな違いは見当たりません。しかし、試験後の「達成感」に着目すると、もしかしたら違いがあるかもしれません。

 例えば、「ちょっと頑張れば達成できる目標」→「短期間で達成」していくと「自信」に違いが表れるでしょう。コツコツと自信を積み上げていった人と、そうでない人は、1年後に大きな違いとなりそうです。

 また、1年間で130%を目指すより、1ヶ月で110%×12ヶ月の方が、1年間トータルで見た時の達成率は高くなります。

 こんなところも、目標を設定する上でのポイントになりそうです。

 「自分は、目標を持たない生き方をしよう」という人は別にして、目標とうまく付き合うヒントとして活用できそうです。

~夢を創り、夢を育む~出あいに、感謝
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