理想のリーダー像に振りまわされないために
37歳当時、起業するかやめておくかで一番悩んだこと。それは、「代表」という立場に自分がなるべきかどうか。正直に言えば、自分はその器でも向いているとも思えなかったので、他の道がないかも考えました。
さらに、後から気づいたことではありますが、私の思考パターンは、自分の神経に負荷をかけるようなものだったようです。その思考パターンは、知らず知らずのうちに心身のバランスに影響を及ぼしました。その影響は、加齢とともに体調面に現れたり、やらなければならないことがあっても気持ちがついていかずにアクションが起こせないといった面に出ました。それにより、自分が理想とする状態と現実はどんどん乖離していき、その乖離は、自分をさらに苦しめていきました。
そうなることとはつゆ知らず、37歳当時の私は、自分が信じた道を実現するためには、「代表」という立場を選択するしかないと考えて、起業を決意します。
そして、その選択そのものは、今、よかったと思っています。
それでは、どうすれば自分を苦しめることなく、本当の意味で自分が信じる道を進むことができたか。
今、振り返ると「代表とはこうあるべき」という理想を強く持ちすぎたことが自分を苦しめる一番の原因だったと思っています。おそらく、世間一般で語られる「リーダー像」のいいところ取りをし、その像と自分を比べて、自分のできていないところばかりに目を向けて、それを努力で補おうとしていたのかもしれません。
それでは、自分の良い部分がまったく生きない。
そう思い至ったときに、リーダー研修などの講師として活躍している弊社パートナーコンサルタントの水野浩志さんが、いつも伝えているメッセージがようやくハラに落ちました。
「できることしか、できない」
リーダーというと、世間一般で語られている「良いリーダー」などの像を無意識に思い浮かべ、「あるべき像」を描き、その中に自分を当てはめてそれに近づけようとしますが、その必要はない・・・ということです。
「できることを、やる」
これでいいんだなぁ・・・と、最近、つくづく感じています。
~夢を創り、夢を育む~出あいに感謝