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夏休みの宿題と後回しになる仕事の共通点

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 夏休みのスタート時に張りきって立てたスケジュールは、いつの間にかどこかにいき、残日数を前に気持ちばかりが焦る8月中旬。でも「明日から」と、先のばしにしていくうちに、宿題の量と残りの日数のバランスが崩れ、「どうしたら手が抜けるか」を一生懸命考える、という中学・高校時代を過ごした私にとって、8月中旬は、そのときの気持ちがよみがえり気持ちが落ち着かない、そんな時期でもあります。
 そこで今回は、夏休みが残り半分になるまでの状況を客観的に捉え、「当時の私」に「今の私」ならどうかかわるか。それを考えてみました。
 なお、「夏休みの宿題」を、「新規プロジェクト」や「後回しになる仕事」に置き換えて読んでいただくと、ビジネスに活用できる視点があるかもしれません。

甘いスケジュール設定
 
夏休みに入りたての頃は、モチベーションも高く、時間もたっぷりある(と感じている)ので、「今年こそ毎日勉強するぞ!」とテンション高く目標をつくります。「何時から何時」と、毎日宿題をやる時間を決め、もうこれでできた気になり、わくわくしながら1日目終了。 
 しかし翌日、そのスケジュールに見積もっていなかった数々のことに気づきます。たとえば、習い事や塾のスケジュール。そこに伴う予習や復習。さらには、お友達からの甘いお誘い。最初のうちは「なんとかなるでしょう!」と思いつつ、スケジュールを練り直し、2日目終了。宿題は何1つ進んでいなくても、「何かをやった感」だけは残ります。

徐々に増える突発事項
 
3日目以降、スケジュールには読み込まれていなかった、突発事項が発生します。たとえば「家のお手伝い」。「夏休みぐらい家のこともやって」と母親に言われ、しぶしぶ着手。さらに、テレビをつけると「夏休みの特番」。次から次へと、スケジュールは消化されています。しかし、未だ宿題は未着手。でも、このときは「8月もあるから大丈夫」と、タカをくくっています。

気がつけば、あと半月
 
そんなこんなで過ごしていると、気がつくとあと半月。ここで、宿題を見直してみると、なかなかやっかいなモノが残っていることに気づきます。読書感想文や工作など、先に準備をしておかなければ取り組めない内容のものや、毎日やらないと、今までのことを忘れてしまっている「日記」のような類のものです。ここまでくると、気持ちにゆとりがなくなり焦ります。
 そして始まる塾通い。夏期講習後半戦。前半とは違い、難易度も上がっている。夏の暑さと遊び疲れた頭には、ボディーブローのようにききます。
そんな状態で取り掛かる宿題は、「なんとか形にする」という成果物になるため、とても雑なもの。「やっつけ感」満載です。

「やっつけ」を見抜かれ、下がる評価
 
夏休みの後半で、涙目になりながら取り組んだ宿題を、なんとか提出しても、そこは「やっつけ」仕事。アラばかりです。もちろん先生もお見通しで、きっちり成績表に評価を下します。本当はしっかり取り組まなかった本人が悪いはずですが、「せっかくやったのに!」とムクれる始末。

「宿題」なんてなければいいのに・・・
 
そして、最終的に「宿題」を悪者扱いします。以降、「宿題」という存在自体が憎憎しいものに・・・。

 と、まぁ私にとっての「夏休みの宿題」というのは、宿敵のような存在でした。しかし、今、学生時代の状況を振り返ってみると、「はぁ?ヽ(´Д`;)ノまだまだ大丈夫だー、ちゃんとやるんだー」と思えるから不思議。では、仮に「今の私」が、「当時の私」にかかわるとしたら・・・。

スケジュールが半分の時点で大事なのは「モチベーション」
 半月残っていれば、まだまだ何とかなる段階。でも、当時の私がなぜここからさらに失速するかというと、「どうしてやらなかったの!」と、叱られ、モチベーションを落とし、叱られたことに対して、ふて腐れてしまったから。そして、さらに着手が遅れたのですね。

 それでは、どんな言葉をかけられると「やろう!」と奮起できるか?さて、みなさんだったらどうかかわるでしょうか?

今の私は、次のようにかかわるでしょう。
・残っている宿題の全体像を一緒に把握する
・宿題の優先順位をつける
・フォローする場合は、役割分担し、お膳だてをする
・基本は、本人にやらせる

 そして、「まだ2週間あるから大丈夫!あなたなら絶対にできる!」と励まします。そして、やりやすそうなものから着手させます。

取り組み始めると、進むもの
 
取り組み始めれば、少しずつ片付いていくので、「よくやってるね」「さすがだね」など声をかけます。ただこの時に、できばえがイマイチであれば、「あなたらしくないね」とフィードバックします。そうするともう少しがんばろうという気持ちもわきます。
 そうなればしめたもの、その後は、ある程度の質もある宿題が、夏休み中に仕上がることでしょう。

 ちなみに、著名な精神科医の先生にお話を伺ったときのこと、できることを少しずつ進めさせていくことは、とても有効であるとおっしゃっていました。(このお話はまた別の機会にしっかり書きます)

体験してもらいたいのは「自分でやり遂げた」という達成感
 
今の私が、当時の私を振り返って一番もったいなかったと思うこと。それは「やり遂げた」という達成感がもてなかったために、自分にとって嫌なことや苦手なことを「避ける」「逃げる」癖がついたこと。それが、少し前にお伝えした「人前で話す」ことを避けることにもつながっていたようにも思うのです。
 しかし「人前で話す」ことにチャレンジし、「自分にもできる!」という体験をしたことにより、自分に自信が持てるようになりました。
 当時は「夏休みの宿題」をやらないことが、物事を「避ける」「逃げる」癖につながり、それが自分の仕事にも影響を及ぼすとは考えてもみませんでしたが。

 と、私のしょーもない「夏休みの宿題」の話ではありますが、もし今、「あと半月で夏休みの宿題をなんとかしよう」と思っている学生さんや、お子さんが宿題を抱えてなかなかやる気配がなくお悩みの方がいらっしゃれば、「夏休みの宿題」をやりきることで得られるものや、当事者とのかかわり方のヒントになればと思ってまとめました。

 この夏が、充実した夏になりますよーに。

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