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HRD(人材の育成、教育研修)の現場から、気づいたこと、アイデアを発信します。初めて人材育成や教育担当になった方でも、わかりやすく、取り組みやすい情報提供を目指します。特に、20代~30代を元気にしたいご担当者様、是非このブログにご参加ください。

「かつての」人材育成システムが崩壊しつつあるので、「これからの」人材育成システム創りに貢献します

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4月になりました。新しいことをスタートするのにはちょうど良いタイミングですね。私も新しいことにチャレンジします。それは、誠ブログで「20代(若手)育成のヒントをご紹介しよう」というものです。

このチャレンジを決めた背景には、失敗学会を主宰し、現在は東京電力福島原子力発電所 事故調査・検証委員長の畑村洋太郎先生の次の文章に影響を受けたからです。少し長いですが引用分をご紹介します。

高度成長期の日本は今ほど大学の進学率は高くなかったが、高卒でも優秀な人たちが大勢いた。たとえば、私が勤務していた日立では工業高校の優秀な人材を新卒採用して、自ら運営する日立工業専門学校に二年間通わせていた。年間1000~2000人程度採用して、200人ぐらいがその学校で勉強していた。普通の短期大学よりも授業内容ははるかに濃い。そこで優秀な成績を収めた人材は、さらに大学の受託研究員などに送り出される。高卒として扱われていたが、なまじの大学を出た社員よりも有能だった。

また、現場を任される中卒の作業員たちも、午前中は「養成所」と呼ばれる専門学校で勉強をして、午後から現場仕事に向かった。

日本の製造業が強くなった最大の理由の1つは、人材の有能さに加えて、どこのメーカーもしっかりした人材育成を行っていたことだ。

人には誰しも潜在能力がある。しかし、適当なチャンスが与えられれば潜在能力が開花するというのは幻想でしかない。隠れた能力というのは、トレーニングによる日々の鍛錬と本人のやる気の上にチャンスが重なって初めて発現する。開拓せずに放っておけば、潜在能力はいつのまにか消失してしまう。

フリーターと呼ばれている人たちにもそれぞれ潜在能力があるに違いない。しかしフリーターという立場で潜在能力を開花させるのは実に難しい。

かつてのような地道な人材育成システムが崩壊しつつあるビジネス社会と、潜在能力を埋もれさせたままのフリーターの存在。日本経済の再生の道程は容易くない。

  引用:東大で教えた社会人学(人生の設計篇) 草間俊介+畑村洋太郎 著 文藝春秋2005年刊 P28~P29 ※太文字、下線は追記しています

この本が書かれた2005年と現在では、社会が抱える問題は更に大きく変化しています。リーマンショック、東日本大震災の影響から、状況はより悪化していると言えるでしょう。

この状況を少しでも変えたい。良くしたい。希望を持てる方向にしていきたい。と考えたため「20代(若手)育成のヒントをご紹介することで、これからの人材育成システムづくりに貢献しよう」と考えたのでした。

「人材育成」は、専門的な知識やスキルを持った人が専任担当として行うというイメージをお持ちの人もいるかもしれませんが、ここでは、職場の中で、どなたでも、1日5分程度でできることをご紹介しようと思っています。

「過去の人材育成システムが崩壊」したのであれば、「未来に向けて新しいシステムを創るチャンス」ではないでしょうか?そう考えて、楽しみながら取り組める内容をご紹介していきます。 

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