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将来大きな仕事を任せられる人を育てるには?

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経営者からお聞きする悩みは、"大きな仕事を任せられる人"あるいは"新しいビジネスを開拓できる人"がなかなか育たないこと。研修の場面でもそれを感じることが多々あります。今日は、 グローバル人材育成の研修で気付いたことをご紹介します。

 

違いは何か?

グローバル化が進む昨今、研修に参加される人の国籍も多様化しています。比べようという気持ちはなくても、海外から日本に来ている人と日本人との違いは鮮明です。

一番顕著なのは、講師から質問を受けた時の反応です。

海外から日本に来ている人の反応

 ⇒講師からの質問に対し自分の考えをぶつける。

 ⇒講師が求める答えと違っていても、"自分はこう考える"という姿勢が明確。

日本人の反応

 ⇒講師から問われて初めてその場で考える。講師の質問の意図をふまえ的確に答える。

 

違いは何から生まれるのか?

さて、質問場面における違いは一体何から生まれているのでしょうか?教育の受け方などももちろんあると思います。しかし、私が思うには、"意志"の違いによるものだと感じています。というのは、研修の場面で次のような質問を受けた時の答えが、全く違っていたからです。

(講師からの質問 例) 

1.将来(10年後)どんな仕事をしていたいですか?

2.それはなぜですか?

3.そのために、今の仕事を通じてどのような取り組みをしようと考えていますか?(したいですか?) 

1.~3.の質問に対し、海外から日本に来ている方は、明確で具体的です。今担当している仕事を前提としながら、ある程度のスケジュール的なイメージも含め、自分が理想とするイメージをそのままストレートに伝えます。

一方日本人は、このような質問に対し、いいことを言っているのですが、具体性が感じられません。

この違い、何となく感じとっていただけるでしょうか?

 

優劣はないものの・・・

ここでお伝えしたいのは、どちらが優れていて、どちらが優れていない、ということではありません。しかし、同じ土俵に立った時、どちらが存在感があり、期待感がもてる人かというと、やはり海外から日本に来ている人に軍配が上がります。

"この人、何かきっとやりそう"と、感じられるんですよね。

しかしその違いがもし、ご紹介したような質問について、考えているか、考えていないかの違いによるものだとしたら・・・。実は、彼らに近づくことは簡単です。まずは、"将来何をしたいか"をできるだけ具体的にイメージすれば良いのですから。

グローバル化が加速する中で、チャンスは拡大していますが、チャンスを掴める国や人は限られています。良い製品、良いサービスを持っていても、アピールする力が弱ければ、その良さを認識してもらうことはできません。

アピールする力は、プレゼンテーション等の力の事ではありません。自分(ないしは自分のチーム)が成し遂げたいことに対する意志の強さ、まずはそれが必要です。

 

意志力を磨くには?

しかし多くの日本の社会人は、周囲の期待にこたえることが中心で、自らの"意志"を持つ訓練をほとんどしてきていません。という背景から"意志を持つ訓練"が必要になってきます。

意志を持つためには、職場のミーティングの場面、部下との面談の機会、研修の場面など、折を見て"将来こんなことができたら最高だね!"という会話をしていくことが有効です。笑っちゃうようなビッグな将来像が描けたら、それこそ最高ですね!

描いたことが実現できようが、できまいが、構いません。まずは、"こんなこと出来たらいいな~"ということを、気軽に言える場を作ることが何よりも重要です。気軽に将来の話する場を作る。まずはここから取り組んでみてくださいね!

 

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