モバイルやビッグデータを支えているのは~メインフレームの存在
いまや、スマートフォンは日常生活に欠かせない、という方が多いのではないでしょうか。スマートフォンに代表されるモバイルデバイスからは、情報の閲覧だけでなく、双方向のやり取りによって様々なことができるようになっているのは皆さん周知のとおりです。ネットショッピング、旅行の予約、金融取引、あげていけばきりがありません。
こうした各種のトランザクションは、モバイルデバイスからもアクセスすることができて、しかもストレスのない応答時間で処理できることがあたりまえのようになっています。一般的には、システムからの応答が3秒以内に返ってこないと、モバイルユーザーはそのアプリケーションの利用を控えるとされています。
モバイルのトランザクションで注目されるのは、スマートフォンやタブレットといったユーザー側のデバイスが中心で、日々進化を遂げる様子が様々なメディアで話題に上ります。
では、これらの処理を行う仕組みがどうなっているのか、考えている人はどれくらいいるのでしょうか。普通の人はそんなこと考えませんよね。考える必要のないくらい、あたりまえに処理が返ってくること、これがシステムのすばらしさであるといえます。
こうしたトランザクション処理の多くは、汎用機ともいわれるメインフレームにて行われているのが実態です。いま、メインフレームを手がけるITベンダーは少なくなっており、IBMのシェアは世界で8割を占めています。私自身はメインフレームを売る立場ではありませんが、一人のメインフレーム・ファンとして、IBMメインフレームのすごさを少し紹介したいと思います。
世界の業務データの80%はIBMメインフレーム(z Systems)上に格納されていると推定されています。世界の銀行トップ100のうち92行が、また、小売トップ25社のすべてがIBM z Systemsを採用しています。z Systemsで処理されているのは旧来型のトランザクション処理だけではありません。リアルタイム処理や分析においても活用されています。たとえばクレジットのVISAでは、2013年の1年間に7兆ドルの支払いをz Systemsで処理していますが、電子支払いのためのVisaNetでは毎秒47000以上のトランザクション・メッセージを処理していて、不正取引を瞬時に判断できるようにリアルタイムに監視しています。
全世界27カ国で11,000以上の店舗を展開するウォルマートでは毎日4億件の取引がありますが、そのうち1億5千万件はネットショッピングです。これを支えるのもz Systemsです。
z Systemsの特長は、なんといっても安定性、堅牢性(セキュリティ)ではないでしょうか。ダウンタイムの少なさは群を抜いていますし、外部からの攻撃に対しても堅牢です。
今後とも私たちの暮らしやビジネスのデータ容量は増える一方であり、トランザクション処理の即応性へのニーズが減ることもないと思います。こうした中、メインフレームは目立たないながらもその重要性は変わらず、モバイルやビッグデータ、ソーシャルといったキーワードに代表される現在、そして未来のITを支えていくのでしょう。
そうしたこと思うと私はわくわくしてしまいます。一人のファンとして、これからもメインフレーム、IBM z Systemsに注目していきたいと思っています。
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