国内デジタルビジネスプロフェッショナルサービス市場、2028年に3兆円規模へ成長 - IDC Japan予測
IDC Japanは2024年7月25日、「国内デジタルビジネス(DB)プロフェッショナルサービス市場の予測」を発表しました。
市場の概要と成長
国内デジタルビジネスプロフェッショナルサービス市場は、デジタル製品、サービス、エクスペリエンスの創出を支援するために提供されるプロジェクトベースのサービス(ビジネスコンサルティング、ITコンサルティング、カスタムアプリケーション開発、システムインテグレーション、ネットワークコンサルティング&インテグレーション)から構成されています。
2023年の国内DBプロフェッショナルサービス市場は、前年比31.0%増の1兆3,431億円となりました。背景には、国内企業のデジタルビジネス化に向けた取り組みが進展し、コンサルティングからSI(システムインテグレーション)までの全領域で高い成長を遂げたためです。
DB向けビジネスコンサルティングは、デジタルビジネス戦略の策定からオペレーション変革、人事や組織変革、GRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)の支援まで、幅広い領域での利用が拡大しています。これに加え、ITプロフェッショナルサービス領域でも、大企業を中心に新たなDBの創造と既存ビジネスのDB化の双方が需要を牽引しています。特に、基幹業務の変革を伴うITモダナイゼーションが成長を促進しています。
今後の市場展望
2024年以降も、AIを活用した業務変革やビジネスモダナイゼーションの支援が拡大し、ITインフラストラクチャから業務プロセスおよびアプリケーションの変革へと変わることが予想されます。また、新たなデジタルビジネスの創出とデジタルイノベーションの支援に向けた需要が拡大することで、前述の5種類のサービス領域全てにおいて高成長が続く見込みといいます。同市場は2023年から2028年の年間平均成長率(CAGR)が18.4%で拡大し、2028年には3兆1,238億円に達するとIDCは予測しています。
IDC Japanのアナリストは、
伝統的な大企業が多い国内市場ではビジネスプロセス変革を伴うITモダナイゼーションの需要が大きく、支援サービスの市場成長を牽引する。一方で、予測期間の後半(2026年以降)は、新たなデジタルビジネスの創造を支援するプロフェッショナルサービスの重要性が高まる。AI(人工知能)活用の飛躍的拡大はこれらの市場領域全てにプラスの影響をもたらすであろう
と述べています。
出典:IDC Japan 2024.7.25