star atlas:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) star atlas

ブログ情報を追いかけたり、天文、海水熱帯魚を愛す編集者の備忘録

こちらの続きです……。ユーザビリティを考える上で、テスターを呼ばずアクセスログから解析できることが、Webユーザビリティー考の都合良いところです。

私は、日ごろ幾つかを併用してユーザー動向を監視しているのですが、まずは1つ目のツール紹介です。

ページ間の移動動向を知るためにWebdruidを好んでます。このツールはオープンソースのアクセスログ解析ツールでして、Debianなどaptなパッケージ管理であれば、apt-get install webdruidと指定してサクっとインストールできます。設定方法はソフト名でググればたくさん……。

Webalizerとそっくりな外観を持ち(Webdruidが派生かな?)、上記リンクの公式サイト「LET ME SEE!」で実際の雰囲気を見ることができます。

私は前述のように幾つかのツールを併用しているのですが、Webdruidではほとんど「Top followed paths」と「Users flow」(例:左下画像)しか見てません(^^;

users_flow_200409 この2つの画像生成は、Cookie(リファラー)を用いてページ間移動の推移を表示してくれますが、ユーザビリティーを考える上でとても役立ってくれます。

もちろん……、このような解析表示は商用アクセスログ解析ソフトの○○○○○や○○○○○○などでは当たり前な実装でして、この数倍いろいろな視点から過保護な表示をしてくれます。

しかし、Webdruidがオープンソースであること、シンプルでありながら必要最低限を満たしていると思うため好んでます。もちろんパーソナルサイトで使う場合、無料ってのはとてもありがたいところでして、感謝です。

さらに私の場合、Webdruidの「Top followed paths」と「Users flow」のデータを横取りしてRRDtoolに渡し、日々のページ間移動動向をグラフ化しています。

ユーザビリティーを考える上で、この「経路の監視」こそが活きてきます。さらに末端ページのいわゆるページビュー(PV)を横目にすれば、訪問プロセスと結果が把握できるわけです。いわゆるPV把握だけでは、改善するための材料にはならず、ユーザビリティーなど考えられません(サイト規模にも依存しますが)。

実際に考えていくシーンは? といえば、私は「Top followed paths」と「Users flow」の表示結果、そして上記のグラフを見つつ、実際のページを横目にし、アバターを妄想しつつその動きを想像します。
ココをたどってこっちに行って、この情報だから、こっちへ行っただろうな、フムフムなどと……。そうすると、ここにこの情報を置いておけば、こっちにも行ってくれるのでは? などと微笑んだりして(汗、汗 とて~~もとても地味な作業です(^^;

これほどまでGoogleの類で末端ページにダイレクトに飛んでくるケースが多い昨今、トップページインデックスさえ誘導が完璧であればイイ、と思い込むのは浅はかなところです。もちろんWorld Wide Web自体がそのコンセプトですが、Google様の成果によって情報は探しやすくなり=掲載先のドメイン価値は、それほど重要視しない方向にあるように思えます……。

そして…、実は、ユーザビリティーという言葉を意識する人はごく少数。ほとんどの人は、サイト内でどのリンクをクリックしページを移動するかなど意識していないでしょう。多くの人に聞いてみても、目立ったから何となくここをたどったとしか言ってくれないです。

このため、ページ上で変化の無いところは、見えていても無視していると考えられます。そりゃ……、すべての情報を凝視していては、洪水に飲まれ頭がグッタリ疲れてしまいます。このような背景からも、目的のものがページ上の個々のパーツを無視される存在にすべきものか? 無視されないようにするためにはどうすべきか? と最適化して考えるのが次のステップです。もちろん、本来見せたいメイン情報以外で変化が在りすぎると、訪問者を疲れさせちゃいます。

あ~、仕事中に逃避してしまった(汗 原稿整理に戻ります。

ここでカチッ(キッチリではない、汗)と書いていくならば、それは本サイトの企画にすればよいのではないだろうか?? という疑問が……(汗

staratlas

Special

- PR -
コメント
mizu 2005/06/17 15:22

なるほどです。ページ間移動が見えるソフトって、他にどんなのがあるんですかね?

なしかる 2005/06/18 01:57

ただ、これだとページのデザインのユーザビリティが分からないですよね~
そういったことが直接見て分かるのがユーザビリティテストで、Yahoo!JapannさんもSONYさんも、
トップページのユーザビリティをチェックするために、ラボに訪れてましたよ。
トップページから、どこに飛んでとかがわかりにくいと、PVが片寄るページができたりとかしますよね~
それだと、ログを解析しても、結局は根本的な部分が見えなかったりしませんか?

よし 2005/06/18 04:22

デザインそのものにユーザビリティーって考えると複雑になってくるので…、Amazonのように余計なデザインを廃しているような方がかえって好感持てますけどね。なので、例えばデザインは最初文字サイズと色調だけの単調なものにして始める、など区別する必要があるかと。
得てして、デザイン優先指向になるとユーザビリティーの本質見失うし。デザインそのものが悪いのか?って視点になってしまうし。
もちろんトップページの存在は否定してないです。ええ。それはもちろんブランドとして大切なので。でもGoogle効果な現状考慮すると?って感じです。


コメントを投稿する
メールアドレス(必須):
URL:
コメント:
トラックバック

http://app.blogs.itmedia.co.jp/t/trackback/77444/2783429

トラックバック・ポリシー


» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

木田 佳克

木田 佳克

ITmediaエンタープライズ編集部員。1996年、PCComputing誌の創刊に参画。Linuxを好む

詳しいプロフィール

カレンダー
2011年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。

Special

- PR -

サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ