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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

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クラウドコンピューティングという言葉を聞いたことはある人は多かろうと思うが、あまり深くその意義とインパクトを考えてみた人はまだそれほど多くないのかもしれない。 しかし、実は、このクラウドという概念は、インターネット登場以来の恐るべき変化の象徴かもしれないのである。






■坂の上の雲を目指した日本人 「坂の上の雲」という司馬遼太郎さんの小説がある。開国をしたはいいが、問題山積で、砂をかむような思いで国作りをしていた明治時代。坂を上りきればきっとよいことがある、その坂の上にたなびく雲=(欧米列強などの)近代国家に手が届く、という日本人の情念を深く掘り下げた傑作だ。(その雲にたどり着く前の最大の障害がロシア(当時)との利害の対立であり、結果としての日露戦争だった)





そしていま、僕たちはWebの上の雲を遠くまぶしく眺めている。






■Webの上の雲とは





Webの上の雲とは、GoogleやAmazonといったネットベンチャーの列強だ。サンのCTOが最近、世界には5つのコンピュータがあればいい、それはGoogleやAmazonやeBayなどだ、と言ったが、その意図は、コンピューティング(コンピュータを活用して行ういっさいの作業)は、彼らネット列強のサービスにつなげばそれで事足りる、という意味だ。インターネットのことを英語ではThe internet もしくはInternet(iが大文字)というが、同じようにこの場合のコンピュータも世界中にあるパソコンのような意味ではなく、The computer もしくは Computerを表記されるように、コンピューティングを行う上でのプラットフォームの意味となる。 GoogleのシュミットCEOは、そのコンピューティングのプラットフォームを文字通り雲=クラウド、と表現し、自らをクラウドコンピューティングの提供者であるとしている。





Googleだけではなく、MicrosoftもYahoo!も、Amazon、Facebook、Salesforce.com など、多くの巨大ネット企業がこの自らをクラウドの覇者にするべく動き出している。日本でも楽天が同様の動きを示し始めている。


■雲と呼ぼうがなんと呼ぼうが・・・





Salesforce.comはこのクラウドを、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)と呼んでいる。また、列強入りを目指す新興有力ベンチャーもまた、さまざまな言い方をしつつ(DaaS、HaaSなどなど)このクラウドの上に乗り込み、名乗りを上げている。 日本のネットベンチャー(あるいは全てのIT企業)は、いまや明治時代の日本と同じように、Webの上の雲を切ない思いで見つめながら、あそこまでなんとしてでもたどり着こうと必死になっている状態だと思う。いや、この動きに気づいていない企業ももちろん多いわけだが、そのうちには、ありとあらゆる企業がこの動きに巻き込まれていくはずだ。 なぜなら、クラウドコンピューティングは、それをどう呼ぼうが、明らかに我々の社会生活上のインフラを大きく変革してしまう、強大な衝撃であり、逃れるすべはないからだ。





このテーマは、Web2.0のその次、というか正当な進化の次のステージであり、研究対象としても、自らが生き残るうえでも重要な問題である。 僕たち自身がどう対処するのか、という視点だけではなく、マクロ的な見方でも、しばらく掘り下げて調べつつ、ここでも報告をしていきたいと思う。





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プロフィール

小川 浩

小川 浩

株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。ソーシャルプランナーユニット「オガワカズヒロ」のクリエイティブディレクター。著書に「Web2.0Book」「仕事で使える!Facebook超入門」「ソーシャルメディアマーケティング」「アップルvsグーグル」など。

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