Speed Feed:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) Speed Feed

モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

« 2007年8月4日

2007年8月6日の投稿

2007年8月8日 »
ちょっと地雷踏んでいいですか?(弱気)

RSSリーダーの実用性がわからない、というエントリー に僕は非常に驚いてしまった。
このエントリーをしたひと(あ、もちろんどなたであるかは存じ上げています)は、Web2.0という流れについても否定的なようなので、そういわれるのも当然だとは思うのだけど。

FeedリーダーはもはやBlogリーダーではない

エントリーを見るかぎり、FeedリーダーをBlogの更新情報の告知を受け取るためのツールであると考えているから、そうおっしゃっているようだ。確か にBloglinesや、日本のポータル業者やBlogプロバイダーが用意するFeedリーダーの中には、Blogの記事を読むためのもの、あ るいはBlogの更新状態を知るために使うものとして設計されているものが多いようにも思う。つまり、Blogリーダーである、という定義をしたうえで サービス設計しているような感はある。もちろん、Blogリーダーとしてのフィードリーダーは現時点では需要が十分あるものと思う。

ただ、Blogリーダーであるならば、僕も正直必要とはしていない。Blogから情報収集をしようとも思っていない。特に日本のBlogの多くはやはり個 人的な日記が多く、情報源として僕が閲覧させていただいているものは10に満たないから、わざわざBlogリーダーを使うことはない。友人の近況を知ると いうことであるならば、それはそれで意味はあるが。

RSSを出しているのは既にBlogだけではない、というより もBlog以外の発生源のほうが、既にはるかに多い。下の図はFeedBurnerのレポートにあるものだが、2003年にはブロゴスフィア (Blogosphere)とフィードスフィア(FeedSphere)はほぼ同一であったが、2005年にはBlogはFeedの発生源のOne of Themに過ぎない。つまり、FeedリーダーをBlogリーダーであると考えること自体が間違いであることが分か るはずだ。
となると、Blogを読むためのツール(Blogリーダー)として、その必要性を考えることはあまり意味がないのである。
(ふぅ・・・ちょっと怖いね(^^;))


Webサイトという肉体から幽体離脱するコンテンツ

思うに、Web2.0はデータコンテンツそのもののトラフィックなのだ。データ自体はネッ ト上を自由に飛び回る。Webサイトという枠にコンテンツが内包されて動けない、という時代は終わった。RSSあるいはAPI、Webサービスを通じて、 コンテンツは幽体離脱するかのようにネット上を行き来するのである。

そしてそのコンテンツを集めて、ユーザーの好みに合わせた表示を行なう、つまりシンジケートするサービスが必要になる。
シンジケート (Syndicate) とは、異なる組織を緩やかな結合で管理するということだ。そして、 シンジケーション(Syndication)とは、シンジケートをすること、という意 味になる。
つまり、シンジケーションとは、個別のWebサイトが持つコンテンツを効率よく収集、あるいは組み合わせて管理する行為そのもののことだ。

こうして集めたコンテンツを消化する最良のソリューションとして、最も普及しているツールがFeedリーダーである。世界中に無限に広がるWebサイトの コンテンツの更新状態を常にとらえ、リアルタイムに近いスピードで更新情報をユーザーの手元に届けるというソリューションを、事実上無料でユーザーは手に することができる。これこそがFeedリーダー(あるいはその機能を持ったサイトやソフト)の存在意義である。

呼称ではなく本質をみてみる

Feedリーダーが単体のサービスとして存在し続けるかどうかは知らない。
ただ、Feedは自由なデータのトラフィックとして広がり続けるから、これを読む、あるいは受け取って再利用・再加工するツールは必要になる。 (Blog、という存在さえ、何年先まであるかは僕は分からない、と思っている。Blogの持つ特性すべてを普通のWeb が内包したときに、Blogという言葉は消えるかもしれない。でも、Blogが提案した特徴はその先も有効だ)

Web2.0時代のサイト作りで大事なことは、コンテンツを読ませたいのかサイトに来させたいのか、というラインが曖昧なサイトではダメだということで、そこを明確に分けることが戦略になるということだ。
コンテンツを読ませたい、ということであれば、どんなブラウザで読んでいても、どんなアプリで読んでいても、それはユーザーの勝手であって、サイトの運営者がコントロール出来ることではないはずだ。
繰り返すが、Feedは自由にネット上を飛び回ることを許されたデータが織りなす新しいトラフィックであり、その情報を受け取るためのツールを、現時点ではFeedリーダーと呼んでいるだけなのである。


Google Reader

Feedリーダーの利用は都市生活者の感覚に近い?



Blogはコミュニケーションツールであり、トラックバックとコメント機能は、本来Blogサービサーが意図したよりもはるかに(日本においては)濃密な人間関係を強いるようになっている。いわゆる炎上はその表れだ。
しかし、実は多くのブロガーにとっては、自分のエントリーを読んでくれたかどうかは気になるが、コメントやトラックバックは(スパムの対象になりやすいこともあって)、少々重たいものになっているのではないか?Twitterに人が流れるのもそのせいな気がする。

よいたとえかどうかは分からないが、 これは狭い村落で濃密な空間を共有しているようなものだ。
都会のマンションで、隣に住んでいるひとの名前が分からないということはよくある。(僕も分からない。生活習慣が違うので、出会うことさえほとんどないから、顔も分からない・・・)
ただ、’それでなにか問題があるかというと、ない。万一火災等が起きれば互いに助け合うことは住民同士の暗黙の了解としてあるので心配はしておらず、普段 から敢えて人間関係を作っておく必要があるかと言えばないのである。顔のないコミュニティはマンションの中では存在している。


FeedリーダーはBlogリーダーではないと書いたが、仮にBlogリーダーとして使っていたとしても、自分のエントリーを誰かがFeedで読んでくれ ていればそれでいい。コメントをほしがっているわけではなくて、伝えたいことが伝わっていることさえ分かればいいのである、そしてそれは互いにそうだ。互 いに、と書いたものの、それはインタラクティブである必要はない、1対1ではなくn対nでいいのだ。

つまり、WebからFeedにトラフィックの量が移っていくと、ネット上のコミュニケーションの在り方は、ややクールになっていく。それを寂しい、と思う かどうかは別として、田舎の温かいけど少し息苦しい関係から、都会の淡々しているけど気楽な関係に移っていくのと同じことが起きているように思っている。

それを不服として、将来は都会を捨てる選択をするひともいるわけで、どっちがどうとかだめということはない、バランスの問題だし、個々の感性の問題だか ら。単に、社会全体としては都市化していくのと同じで、Feed化すれば、それがベースになっていく、と言っているのである。

(長文でした・・・・)

Channel
Speed Feed via modiphi


  generated by feedpath Rabbit
hiro

« 2007年8月4日

2007年8月6日の投稿

2007年8月8日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

小川 浩

小川 浩

株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。ソーシャルプランナーユニット「オガワカズヒロ」のクリエイティブディレクター。著書に「Web2.0Book」「仕事で使える!Facebook超入門」「ソーシャルメディアマーケティング」「アップルvsグーグル」など。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のコメント
最近のトラックバック
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
speedfeed
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ