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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

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2007年4月26日の投稿

2007年4月28日 »
人まねを恥ずかしいと思わない、厚顔無恥である、ということは開発途上国あるいは文化的に未熟な国や企業にとってはある意味強みでもある。ヨーロッパの各国のように自国の文化に自信とプライドを持つ民族は滅多にそういうことをしない。
彼らは基本的にオリジナリティを重視する。ゼロから何かを生み出すことに関して強いプライドを持っている。よくも悪くも非常にユニークだ。

NIKKEI NETの記事によると、中国の双環汽車という自動車メーカーが上海国際自動車ショーに、ドイツ ダイムラークライスラーの超小型車『SMART』に酷似した小型車を発表している。名前は『小貴族』(よくもまあ、貴族とはいけしゃあしゃあと(笑))。

写真を見比べてみれば分かるが、これは明らかな模倣だ。

SMARTという車の名前の由来はスモールメルセデスアート(Small Mercedes Art)の略なのだが、スウォッチとメルセデス・ベンツが、都市生活者のためのシティコミューターとして設計したものだ。ヨーロッパの狭い街路を走り、普通の車なら横付けして駐車するスペースに鼻からつっこんで縦に停められるほどのコンパクトな車格。ヨーロッパの市内を走る車の平均登場者数が1.2人であることから、2名乗車として設計された。しかも、小さな車であっても、万一事故を起こしたとしても人命を保護するだけの強靭なボディを得るために、さまざまな工夫が為されている。可愛らしい外見は、そうした設計思想を実現し、かつそれをユーザーに納得してもらうために考案された、必然的な意匠(デザイン)なのである。SMARTは残念ながら事業としては苦戦を強いられているが、その志は美しい。

こうしたものを、背景となる思想を全く考えずに模倣するのは、デザインを単なる「みため」であると考えている証拠だ。同時に、そういう志を持たずに、設計や意匠面でのコストをケチり、猿真似商品を安く提供すれば売れるだろうという安易な考えかたである。
中国には残念なことにこういう意識がまだまだ強い。韓国や台湾もそういうところがあったが、いまでは本当に優れたデザイン商品を輩出する、オリジナリティ豊かなメーカーが増えている。

ただ、日本人も実はあまり人のことは言えないところがある。その昔、初代iMacの粗悪な模倣をするメーカーが相次いだこともあるし、インターネットビジネスを見ても、シリコンバレーベンチャーの真似をしているサービスが多い気がする。クローンサービスは本当に多い。尊敬するソフトバンクの孫さんでさえ、タイムマシン経営なる言葉で、アメリカで成功したモデルを日本に輸入すればそれで成功するということをおっしゃっているのは至極残念だ。


僕の知人(女性)は、「キレイ」「カワイイ」と言われるよりも「面白い」と言われることが何よりもうれしい、と言った。面白いということはユニークである、つまり他の人とは違う、ということだからだそうだ。ユニークである、ひとと違うことを恐れない、オリジナルである、自ら道を切り拓く、ということを実践できるかどうかが、少なくとも成熟した大人の文化を持つということなのではないだろうか。


僕もまた、1ヶ月以内に新たなサービスを世に出すための準備をしているが、コンセプト、デザイン、サービスモデルの全てに対して、オリジナルでありたいし、そのようにユーザーに受け止めていただけるよう、決意を新たにしている。Appleが尊敬されるのは、パイオニアであり続けるからだ。熱心なMacユーザーとしても、その志にあやかりたいと思っている。




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hiro

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プロフィール

小川 浩

小川 浩

株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。ソーシャルプランナーユニット「オガワカズヒロ」のクリエイティブディレクター。著書に「Web2.0Book」「仕事で使える!Facebook超入門」「ソーシャルメディアマーケティング」「アップルvsグーグル」など。

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