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Twitter関連で色々動いていると、95~96年頃のインターネット草創期にアクティブに活動していた方によく出くわします。一昨日、@nyattta こと坂田誠さんと一緒にお話を伺った豚組の @hitoshi こと中村仁さんもそうでした(Ust対談録画がこちらにあります)。Twitter入門本の著者5人もそうだったということは、先日の投稿で書きました。

なんというか、あの頃の状況が持っていたワイルドなDNAが再び勢いを取り戻して、その後の15年間のテクノロジーの発展をすべて取り込んで、うまい具合にダンスしているという印象があります。

当時、特に、コマースの周辺では、時間の進みが速いことを「ドッグイヤー」という言葉で表現していました。犬の一生は人間の一生の1/7。なので人間の7歳が犬の1歳。犬においては人間よりも7倍速く時間が進む…ドッグイヤーとはそんな意味です。

いまTwitterで色々とおもしろいことが起こっている状況はどうか?

ドッグイヤーのように急かされている感じがするか?

答えはノー。

ドッグイヤーという言葉が盛んに言われていた頃には、「インターネットに携わる人は、誰も彼もが、従来の7倍のスピードでやらなければ成功はおぼつかない」という考えが浸透していました。
ある意味、この考えが全体主義的に、関係者の間の”ノルマ”となって、行動を縛っていたところがあります。

現在では、Twitter関連でユニークな活動をしている人。例えば、飲食店事例としては最高の成功例である豚組@hitoshi さんにしても、豚組と甲乙つけがたい成功事例であるパクチーハウス@paxi さんにしても、「誰も彼もが、従来の7倍のスピードでやらなければ成功はおぼつかない」といった一種の脅迫観念には囚われていません。まったくの自然体で、好きなことを好きなようにやっています。(「Twitterでは、好きなことをやる」のが主義だと、お二人とも、異口同音におっしゃっていました)

ペースはあくまでも自分のペース。人から、企業様から、急かされることはない。自分の発意でおもしろいことをTwitter上で展開すると、潜在顧客・既存顧客が喜んでくれる。なので、それをせっせとやる。そうすると顧客がもっと喜んでくれる。なので、はたまた、せっせとやる。けれども急がない。無理をしない。自分がこなせるペースでやる。なので顧客もその自然体を評価して素直に喜んでくれる。こういう連鎖があります。

むかしは「ドッグイヤー」だったとすれば、いまは「自分に合ったリアルタイム」というところでしょう。

「自分に合ったリアルタイム」をもう少し補足します。自分にしっくりくるペースでやっているのだけれども、タイムラインに流れるとそれがリアルタイムで伝播する。おもしろければ、大いに注目が集まる。RTもかかる。バズも生まれる。それらが非常に短い時間で起こる。従来と比較すれば、光のようなスピードで物事が展開しているのですが、その当事者は、自分のペースを守ってやっている。急かされている風は一切ない。自然体…。そこが非常におもしろいと思います。

インターネットが個人の手に還ってきた。そんな印象を持っています。

以下はパクチーハウスで行った @nyatta さんと @paxi さんによるツイトーークのUst中継場面。豚組中村社長とのトークも含めて、セッティングをさせていただいたのは私ですw。

Paxinight04

dimaizum

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プロフィール

今泉 大輔

今泉 大輔

株式会社インフラコモンズ代表取締役。
国内の太陽光、木質バイオ、石炭火力の発電案件。海外の天然ガスに関係した案件の上流部分のアレンジメントを行っている。その他、リサーチ分野として、スマートグリッド、代替的な都市交通、エネルギーの輸出入。電力関連の近著も。

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