最近、IT業界でよく聞く言葉があります。気になる言葉についてアンケートを取るとどのような結果になるでしょうか?でもやっぱりその言葉は上位に来るに違いありません。
その言葉は「ITアーキテクト」という言葉です。みなさんもよく聞くのではないでしょうか?私はそれをSOAと同じぐらい連呼されておりSOAと同じぐらい人によって認識が異なると感じています。
雑誌などでも、「ITアーキテクトの平均年収・平均年齢」とか見たりしますが、果たしてそのITアーキテクトとはいったい何者なのでしょうか?(私はITビジネスを考慮してシステム構築の計画・立案から設計までを責任をもって行える人と自分勝手に解釈しています)
実はITアーキテクトの確固とした定義はありません。場面によって違うものとして捉えられているようです。ですから、一言でITアーキテクトと言ってもその人材像は異なるのです。ではこのITアーキテクトの人材像を定義すればいいのでは?と思いますが、非常に難しい問題です。一部、ITSS(http://www.itssug.org/)ではITアーキテクトの必要スキルが定義されていますが、共通認識として浸透していないのが現状です。
ITアーキテクトの言葉にあるアーキテクトという言葉ですが、この言葉に対してソフトウェアエンジニアは特別の感情を持っています。ソフトウェアエンジニアにとって崇高な存在なわけです。ですので、「アーキテクトとはこういうものだ!」「アーキテクトはこういうこともできなければいけない!」という気持ちが先行し、人が定義したITアーキテクトという人物像を受け入れたがらないという風潮があるのでしょう。
しかしそれではいつまで経ってもITアーキテクトという言葉は形を持たず、意味のない単語になってしまいます。どうすれば良いのでしょう?
もしかしたら、誰もが認めるスーパーエンジニアが定義するしか無いのかもしれません(そうすればみんな納得するのかな?)。
ただ、ITアーキテクトというものに興味がわいているということは少なからず、システム構築時にロールが重要ということは認識されている証拠だと思います。ただ、そのロールがジェネラリストでは意味がないのです。なんでもできるのでは役割になりません。
さて、この「ITアーキテクト」という言葉、この先どこへ行くのでしょうか?
この「ITアーキテクト」ですが、前回の横浜で行われたTechEdでも最終日の最後のパネルディスカッションにてITアーキテクトの話が議論されましたけど、JavaOneでも話されるようです。