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CES 2012でTegra 3を搭載したASUSの7インチAndroidタブレットが249ドルで発売することを発表しました。このニュースを見て、Androidがモバイルゲームコンソールとして成功する可能性があるのではないかと思えてなりません。

モバイルゲームコンソールは、任天堂とソニーがほぼ制覇しています。2万円を切ると普及すると言われています。このため、任天堂は大きなチャレンジとして年末商戦に向けて3DSの値下げに踏み切りました(そのギャンブルには成功しました)。ソニーはPS VitaをARM系に変更することで開発費を下げたように思えます("「PS Vita」を分解、クアッドコアプロセッサはソニー/IBM/東芝が共同開発")。

また、この市場にAppleのiPod touch(一番安価な製品で1.6万円程度)が登場してAppleも参入していると言われています。iPhoneの普及率、iPod touchの低価格化、iTunesによるアプリの購入のしやすさを考えればiOSがモバイルゲームコンソールとしてポテンシャルは、3DSやPS Vitaと遜色ないと思われます。

この状況下でAndroidは進出できるものでしょうか。モバイルゲームコンソールとして必要なことは、端末価格、性能、開発環境、アプリ配布環境、端末数(普及数)などがあることでしょう。

Androidの端末価格はまだ199ドルのKindle Fireが最安値でまだ200ドル以下が一般的ではありません。ですが、メーカ数が多いため競争激化で200ドルを切るのが一般化するのはそう遠い将来では無いでしょう。近いうちに200ドル以下が一般化すると思います。

性能に関してはARM製造メーカが多いため競争が激化しています。2012年にはCortex-A15系でCPUが性能アップします。Intelの参入もあります。ARM系CPUは、NVIDIAとQualcommは独自開発しています。GPUはNVIDIAとQualcommが独自のもの採用していますし、ARMとPowerVRはGPUのIPを販売しています。性能アップのペースはムーアの法則以上かも知れません。

開発環境はGoogleがネイティブ開発環境も整えていますし、Unity等の3rd Partyの開発環境も存在します。

アプリ配布環境はAndroidマーケット、Amazon、NVIDIA、Qualcomm等があります。若干混沌としていますが、ゲームに特化したAndroidマーケットができてもいいかなと思います。ゲーム雑誌のレビュー付きのオンラインマーケットとかもかなりニーズがあるのではないかと思えなりません(ステマ問題をうまく回避しないといけませんが)。

端末数には関しては、Androidが現在のスマートフォンで最も多く出荷していることを考えればゲーム専用コンソールは太刀打ちが実質できません。価格はまだ高いこともありますが。

状況的にAndroidがゲームコンソールとして本格的に離陸するには問題無いように思えますが、ゲームコンソールとして欠点が無いわけではありません。

それは、ハードウェアの種類が多いことです。

CPUだけでもARM、MIPS、x86と存在しますし、GPUはPowerVR系、Mali系、GeForce系、Adreno系とあります。採用されているチップは二桁はあります。解像度も大量にあります。このため検証コストは増大します。これはPCゲームと同じ問題です。

PCゲームはあまり成功していないと言われているのは、台数が多く無いところでしょう。こればかりはリッチなゲームをするにはCPUもGPUはハイエンドにしなくてはなりませんが、それは高価格です。

ですがAndroidの端末の出荷台数は多くありますし、今のところそれほど高価格ではありません(もしかすると差別化するために高価格・高性能なAndroidが発売されることになるかも知れません)。

欠点はありますが、出荷台数を考えればメリットも多くあるAndroidはゲームコンソールとしてポテンシャルはかなり高いと思います。またブラウザも高性能なものが搭載(現在搭載されているデフォルトブラウザはそれほど良くない)されればブラウザゲームのコンソールとしても十分役にたつと思います。このため、Androidはモバイルゲームコンソールとして成功するのではないかと予想しています。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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