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Gartnerから3Q'11(Gartner Says Worldwide PC Shipments Grew 3.2 Percent in Third Quarter of 2011)のPC出荷台数が発表されました。このため、いつもグラフ化してみました。

■シェア

■前年同期比

(出典:Gartner)

Lenovoがとうとう2位に浮上しました。これは、NECの合併が加味されていることもあると思われますがそれ以上に前年同期比のデータを見る限りLenovoが好調なのでしょう。私は4Q'11ぐらいでLenovoがDellを抜くと思っていたのですが、1Q早かったです。予想違いはAcerがここまで急に落ちてくるとは予想できませんでした。Acerの凋落の傾向は少し見えていましたが。

Lenovoは先日2万円をきるメディアタブレットを発売しました。価格はAmazonのKindle Fire並です。性能を落として価格を低くすることで出荷台数は伸びると思います。これぐらい思いっきりなことが出来ないとシェアはとれないのでしょう。

3Q'11まで出荷台数が出ましたので、2011年のPC出荷台数を予想してみます。Gartnerの最新の予想は3.64億台です(少し前の私の予想は3.65億台でした)。3Qまで出荷台数は2.61億台です。

2004~2010年までの年間/1Q~3Qの平均は1.39です。この数字から導くと年間3.63億台で4Q'11は1.01億台になります。2004~2010年までの4Q/3Qの平均は1.09です。この数字からは年間3.61億台、4Qは1.00億台となります。1Q~3Q'11/1Q'~3Q'10の比は1.02です。この数字から年間3.56億台、4Qは0.95億台となります。

過去の数字と2011/2010の近場の比較を行う限りは4Q'11は0.98±0.03億台で、2011年は3.59±0.04億台前後かなと思ったりしています。

EMEAが3Q'11でマイナス成長になっていることと今後の動向がかなり不鮮明であること考えるとGartnerの予想を下回る可能性は高いと思われますし、最悪2008年の不況並に急落する可能性もあると思われます。

また、4Q'11においてCPUのupdateも先ほど行われたAMDのBulldozerがありませんしたが、かなり不発のようなのでPC出荷台数が伸びる契機になるとは思えませんし、Intelは今の年内の大きな発表は無いでしょう。Appleは残りの玉はMac Proだけだと思いますが、出荷台数の観点から効果はないでしょう。OSのupdateもありません。

4Q'11のPC出荷台数の想定外に増える要素はほとんど見受けられません。このため、EMEAの経済状況次第では私の予想よりも低い数値に推移する可能性があると思われます。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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