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欧州連合(EU)は先週、テレコム市場とデジタル化計画「i2010」に関するレポートを相次いで発表した。
EUは加盟国における通信規制緩和と競争を奨励しており、テレコムに関するレポートはその経過と結果を測定するものとなる。その結果は現れており、2006年、国内固定電話料金の加盟国平均は3分25セント。2000年の41.8セントから16セント下がった。携帯電話でも、通話料金は最大で13.9%下がっているという。携帯電話の普及率は103%に達しており、最大はルクセンブルグの171%、ついでイタリア(134%)、リトアニア(133%)となっている。
日本では昨年秋に導入されたモバイルナンバーポータビリティだが、2006年はEU域内で3140万ユーザーがこの制度を利用してオペレータを乗り換えた。最多はスペイン。スウェーデンでは、固定VoIPプロバイダでもナンバーポータビリティを利用できるという。
ブロードバンドも確実に普及している。昨年1年で新たに2000万人がブロードバンドサービスに加入し、現在EU25カ国のブロードバンド世帯普及率は15.7%。最多はオランダ(29.8%)、2番目は、世界経済フォーラムのランキングで1位となったデンマーク(29.4%)。
その一方でEUでは、問題点として、規制当局の独立性(特にポーランドとスロバキア)、競争に関連した問題が生じた際に是正策を課すまでの期間が長い国があること(イタリアなど)などを指摘している。
なお、このレポートには含まれていない2007年の新加盟国の1国であるルーマニアでは、昨年インターネットサービスの新規加入者数が330万人、前年比80%増で伸びたという。うち半分はブロードバンドサービス。また、ルーマニアの携帯電話普及率は81%という。
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