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2006年12月27日 » |
英Vodafoneがスイスのオペレータ、Swisscom Mobileの株式をSwisscomに売却し、スイス市場から撤退する。Vodafoneにとって今年は、3月の日本にはじまり、成熟市場の見直しが進んだ年となった。
Vodafoneは、所有していたSwisscom Mobileの25%の株式をSwisscomに売却する。金額は約18億ポンド(約3960億円)。撤退とはいえ、両社は提携関係を結んでおり、Swisscom Mobileは今後も「Vodafone Live!」などのVodafoneサービスを提供するという。Swisscomにしてみれば、これによりSwisscom Mobileの100%の株主となり、一度手放したモバイル事業部を再び傘下に入れることになる。
Vodafoneは今年8月には、ベルギーのProximusの保有株式も売却、ベルギー市場から撤退している。これにより、ProximusもSwiss Mobileと同様に、固定網親会社のBelgacomの100%子会社となった。
Vodafoneはまた、昨年末にはスウェーデンの子会社Vodafone SwedenをノルウェイのTelenorに売却し、スウェーデン市場から撤退している。
これらは、Vodafoneが課題の1つにしている成熟市場の見直しの結果だ。今年3月のボーダフォンKKのソフトバンク売却ももちろん、この一環となる。同社は成長が見込める途上国では、引き続き積極的に進出する戦略を敷いている(Vodafoneの戦略についてのニュースはこちら)。
それにしても、(旧)国営のテレコム企業が一度はモバイル事業部を手放し、再度獲得するというのは、時代の流れということだろうか。モバイル事業部のTIM(Telecom Italia Mobile)を持つTelecom ItaliaのFMC担当者によると、技術云々よりも人がいちばんやっかいとのこと。ばらばらだった事業部の統合ほど気を使うものはない、と。わかるような気がする。
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