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「Les Blogs 2.0」のセッションから。ここでは、ブログ界で見られる最新トレンドについて議論された。パネリストは、Jian Ni氏(Nokia、Lifeblog担当)、Gabe McIntyre氏(Xolo.tv)、Olivier Dufour氏(Skema創業者)、Roy Lindeman氏(Readspeaker)、Bertrand Lenotre氏(Podemus)の5人で、モデレータはNeville Hobson氏が務めた。

06122005_020_s_1■モバイルブログ
“Lifeblog”というブランドを立て、モバイルブログを支援しているNokiaのNi氏は、「モバイルブログの市場はあり、離陸しつつある」と述べる。PCの前に座って書くこれまでのブログが市民ジャーナリズム的な「プロのブログ」だったのに対し、携帯電話などのモバイル端末を利用したブログは自然で自発的であることが特徴となる。「自分を表現したい、家族や友人とその瞬間を共有したい、と思っている普通の人がユーザーとなる」とNi氏。同氏は、(プロフェッショナルブログではない例として)中国ではやっているというガールフレンド自慢ブログを紹介した。

■ビデオキャスティング
ポッドキャスティングの次はビデオキャスティング、とモデレータのHobson氏。Xolo.tvでビデオコンテンツをアップしているMcIntyre氏は、「ビジュアルに興味のある芸術的な人」がビデオキャスティングのアーリーアダプタと見ているようだ。「正直に言うと、読むのは嫌い。自分はTV世代だから」(McIntyre氏)。これまでなら、作成しても発表の場がなかったビデオ作品に発表の場を与えるのがビデオキャスティングとなる。

一方、ブログが大人気のフランスでビデオキャスティング用プラットフォームを提供するベンチャー企業Skemaを立ち上げたDufour氏は、「欧米の20~30代の85%の人が映像・画像などのマルチメディアで情報を受け取っているが、作成する人は少ない。ビデオカメラなどで撮影された作品の85%が発表されずに終わっている」と切り出す。理由は簡単、複雑だからだ。

ビデオは撮影、編集と作業ステップがあるが、同社では現在、タグ付けを容易にするため、位置情報を自動でタグ付けする技術を提供しているらしく、近い将来には音声によるタグ付けも追加するという。「容易にビデオコンテンツを編集・作成・発表できるツールがあれば、(ビデオキャスティングは)起爆する」と同氏(この週末に結婚式を挙げるといっていたので、もう今頃は結婚したかな?これも友人にビデオで撮影してもらうとのこと)。同氏によると、フランスのTV局では、マーケティングとして視聴者からマルチメディアコンテンツを収集しており、実験段階ですでに効果が上がっているとのことだ。

会場からは、ビデオキャスティングがポッドキャスティング並みにヒットするには、フォーマットの標準化が必要ではないか?という意見があがった。「ポッドキャスティングが人気を集めたのは、MP3というほぼ標準的フォーマットがあったおかげ。ビデオキャスティングにもMP3に匹敵する標準フォーマットが必要ではないか?」

そのほか、ビデオコンテンツの検索およびタグ付けなども、現時点ではビデオキャスティングの阻害要因という指摘もあがる。これに対し、同じく会場から、イタリア最大のブログコミュニティを持つという参加者からは、「端末に問題がある」との意見が。「ブログでは毎週200~5000のポストがあるが、ビデオは毎週15件程度。われわれはすべてのフォーマットをサポートしているから、フォーマットが阻害要因ではない。MMS、電子メールなどの設定が複雑な携帯電話が原因だ」と分析していた。

また、「15歳の子供は、本当におもしろい、見たいと思ったらフォーマットを問題とは思わないはずだ。まずは面白いコンテンツが必要なのでは?」という声も聞かれた。

*写真はパネルの様子。左から、McIntyre氏(Xolo.tvではLes Blogs 2.0で撮影したインタビュービデオがあがっています)、Ni氏、Dufour氏(携帯電話で撮影中)。

sueoka

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末岡 洋子

末岡 洋子

欧州在住、フリーランスのライター兼ジャーナリスト。

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