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そもそも米国では勧誘電話を遮断したい国民のための「Do Not Call(電話勧誘拒否登録)」リストという制度が2003年にスタートしました。FTCが用意した拒否者名簿に自分の電話番号を登録すると「マンション経営しませんかー」というような、忙しいときに限ってくる電話がこなくなるといううらやましいシステムです(この当たりの話はCIOマガジンのこの記事が面白いです)。

これの評判がとてもいいので、FTCはそのインターネット版として「Do Not Track」システムを立ち上げようとしているのです。でも、こちらは押し売り遮断というよりもプライバシー保護に重点を置いていて、どのサイトにいってどこをクリックしたかといった行動履歴を、ユーザーが知らないうちに提供しまくってしまうのを回避するためのシステムです。

これもDo Not Callと同じように一元管理されている名簿にユーザーが自分の電話番号のような何かを登録すればOK、なら話は簡単なんですが、ネットには電話番号に代わるユーザーに一意なIDはないし、いろいろ複雑なのでそうはいきません。

なので、FTCがWeb業界に「このシステムを実現するための機能を作ってね」と呼び掛けたり、自主規制のガイドラインを提示したりしていて、今日GoogleMozillaが発表したそれぞれの「行動追跡防止」機能はそれへの対応です。

Mozilla Foundationは非営利団体なので、「ユーザーにとって一番いい方法を真剣に考えている」と言われればそうだろうなぁよろしくお願いします、と思いますが、Googleはなんといっても売り上げのほとんどが広告によるものなんですから、ターゲティング広告を阻止するようなシステムを全力をあげて作る気にはならないのが人情というものだと思います。

だからなのか、新しい拡張機能を紹介する今日のGoogleの公式ブログはなんだか歯切れが悪くて分かりにくいものでした。私の英語力・理解力不足のせいもあると思いますが、なんだか「Googleはいっつもユーザーのプライバシーを尊重していて、これまでだって行動追跡をオプトアウトするための機能をいろいろ提供してきました」とアピールしたり、「拡張機能を入れると同じ広告が何度も表示されたり興味のない広告ばかり表示されるようになるよ」と脅しのようなことを書いたりですっきりしません。

それに、拡張機能をわざわざみつけてインストールするユーザーって少数派じゃないでしょうか。FTCが目指しているのは、広告の仕組みなど意識したこともないようなユーザーが、知らないうちにプライバシーを侵害される事態を減らしたいということなので、拡張機能という手段はいまひとつです。

このことで「Googleったらevilじゃーん」と責めるのも酷ですが、なんとなくごまかしているような印象を与えるのはGoogleにとっても損なんじゃないかなぁと思ったのでした。

sato

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