怒りをコントロールする
とある雑誌に「アンガーマネジメント」に関する記事が載っていて、内容を読むと"認知行動療法"と通じる部分があったので、自分なりに解釈して見ました。
人間の感情の中でも一番強く、かつ厄介なのが"怒り"の感情だと思います。
"怒り"は状況により瞬間的に起こり、認知行動療法で言うところの"自動思考"を捉えることが難しい感情のひとつです。
ことわざにも『短気は損気』と言うのがあるように、短絡的な"怒り"は自分自身にとって不利益になることが多いと思います。では、どの様に"怒り"をコントロールすれば良いのでしょうか?
まず、何かしらの要因で発生した"怒り"に対して、"間"をとることが重要です。記事には6秒カウントするとありましたが、この見解は他にも10秒とか色々ありますが、要は自分の中で一旦冷静になるまでの間を空けると言う解釈ですので自分自身で冷静になれる間をカウントすれば良いと思います。
"怒り"の感情は瞬間的に発生しますが、実は怒りのピークはそんなに長くはありません。そこでこの"間"をとり怒りのピークをやり過ごすことはとても効果的です。
そして、少し冷静になったところで、そもそも"怒り"の対象に対してそれは自分で変えることが、"出来る" or "出来ない" を仕分けます。
そもそも、変えることができない状況に対して怒っても、自分自身にとってあまり意味がないのです。たとえば渋滞や電車遅延など自分自身の責任でもないですが、変えようのない事実は受け入れるしかないのですね。
そして、変えることはできる状況は現実的な対策を考える方が、怒るよりも自分自身にとって有益となることは明らかな事実でしょう。これは"認知行動療法"で言うところの、「適応思考」にあたるかと思います。
まあ理論的には理解できても、これをいざ実践するのは中々出来ないものです。
そこで有効なのが、"外在化"です。起こった状況や感情、なぜ自分は怒ったのか?など実際に書き出すことで客観視することができます。自分の頭の中で考えるだけでは見えない部分が実際に書き出したものを視覚的に捉えることで冷静に客観視することができ、冷静に判断ができる様になります。
この"外在化"は私が認知行動療法の中でもとても重要な要素のひとつだと考えていることです。
"怒り"で得することはほとんど無いと思いますので、メモ帳を常備して是非実践して見て下さい。