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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

そんなことより死ぬまで働ける環境の整備を私は求めます

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ITとマーケティングに強いビジネスライター森川ミユキです。

あえて出典を書きませんが、「国は国民を70歳まで働かせたい?」というコピーの記事を目にしたんですね。Facebook広告のコピーがこういう内容で、そこから記事にリンクしているということです。

記事の趣旨は今から私が書くのと同様でして、なぜこんなコピーにするんだろうと思いました。だから私が噛みつきたいのは記事そのものではなく、このコピーのネガティブなニュアンスなのです。

ええやん、70歳でも80歳でも、いや死ぬまで働いたって――このコピーを見て、私は瞬時にそう思ったのでした。

正直に言いますと私もとっとと引退できるならしたいのですけど(お仕事が好きでないものでして・・・)、でもお仕事しなくなるのが本当に幸せかというと、たぶん違うと思ったりもするのですね。

このコピーの潜在意識としては、少子高齢化に伴う年金制度の崩壊や定年年齢の引き上げに対して政府の無策に異議を唱えたいということなのでしょう。しかし歴史認識がまったく不足していることに私は唖然とします。

まあ私も<VUCA時代の新しい生き方の本>の制作支援で改めて調べ直したのですけど(その事実に関しては一応以前から知ってはおりました)、定年制は文字通りの終身雇用でしたし、年金は長生きへのご褒美(あるいは援助)みたいなものだったのです。

定年制が一部の企業で始まったのは明治時代。55歳定年制でしたが、当時の男性の平均寿命は40歳代。文字通り「終身雇用」の制度だったのでした。

また年金制度は第二次大戦中に始まりましたが、支給年齢は同じく55歳からでした。戦時中の平均年齢はちょっと例外的なので、日本人男性の平均寿命が55歳を超えた年を示すことにしますと、1948年頃となります。

大雑把に言うと、定年も年金支給も制度ができた当初は死後に訪れる人が大半だったことになります。

昔のことなので男性の平均寿命を見ましたが、今は女性の平均寿命も含めて考えるべきと思います。そうなると70歳定年でも70歳からの年金支給でも本来の趣旨から言えば早いということになります。

政府の味方をするつもりはまったくありません。それどころか平均寿命が長くなっても古い制度をほったらかしにしていたことはちょっと許しがたいなと思います。

私自身は正直早く引退したいというのは前述した通りですが、もともと庶民は体が動かなくなるまで働けというのが本来の考え方だということも否定できません。

我が家は夫婦ともども働けなくなるまで働くつもりでいます。だいぶ前に覚悟を決めました。認知症の予防効果もあるだろうから、まあいいかなと思っています。

実際私の周りの高齢者を見ていても、70代はまだまだ働けますし、実際働いています。むしろ70代は隠居していろと言われるほうがつらいと思います。

70歳定年などと言わず(ちなみに2025年からは65歳定年となります)、生涯労働ができるように法律も含めた環境整備をするほうが幸せな人は増えると思うんですけどね。

このあたりは人それぞれでしょうから私の考えを押しつける気はありませんが、生涯労働を望む人を助けてくれる社会にして欲しいとは思います。


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