アナ雪2のステマについて考えた
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ITに強いビジネスライターの森川滋之です。
AI、マーケティング、禅の三題噺を書き始めていたのだが、マーケティングと禅からちょっと遠ざかっており、滞っております。まあ読む方もあまりおられないようですが、コツコツ書いていこうかなと。
さて今回は軽くマーケティングの話。例のアナ雪2のステマの件だ。
テレビではコメンテーターが、またしても適当なことを言う。
ステマかどうかの境界は曖昧だと言うのである。
そんなことはない。以下の条件を満たせばステマだ。
・広告主がいるのに、広告であることを明言していない。
どこも曖昧ではない。手段はあまり関係ない。上の通りかどうかで判断すればいい。「アフィリエイト」でも広告であることがわからない(本来、それはアフィリエイトではない)ようであればステマである。
応用例もある。たとえば社員が自社商品に都合のいいレビュー記事を自社と関係ない人になりすまして書くのもステマだ。この場合は、自社が広告主であるだけのこと。なりすまし自体は褒められた行為ではなく、そこが糾弾されるのは当然だが、ステマかどうかは手段が汚いかどうかでなく、広告であることが分からないようにしているかどうかで判断すればいい。
発見や立証が難しいというのであれば、その通りだ。たぶんコメンテーターはこの意味で言ったのだろう。だとしたら日本語の使い方が雑過ぎる。
確かに巧妙なステマを発見するのは難しいだろう。また事実でも無実でも立証は難しい。
特に無実の場合の立証は、いわゆる悪魔の証明だ。ステマをやっていない証拠というのは残らないから見せられない。なので、明らかな証拠がないのにステマだと騒ぐのは控えるべきだと思う。
今回のアナ雪2の場合は、あまりにもあからさますぎる。ただ、もう売れるのが分かっている作品でリスクを犯す必要はないはず。意図せぬステマであろう。
関係者間のコミュニケーションが行き届かなかったという説明はいかにも苦しいが、だからといって確信犯的なステマではなかろう。連絡ミスという、とても初歩的で恥ずかしく社会的信頼を失うようなことをしてしまったので、オブラートに包んだ表現をしたのだと考えている。
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