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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

短い人生、無理をして人とつきあっていると、取り返しのつかないことになるかもしれない(#187)

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良い影響を与えてくれる人とだけ付き合おう。

「人を見たら泥棒と思え」と「渡る世間に鬼はない」。どちらも赤の他人に対する心構えですが、どちらを信じたらいいのか?

このように、同じような局面なのに、いっけん矛盾する対応方法を言われることがよくあります。

私の敬愛するF先生は、「相性の悪い人にこそ心を開いて、一生つきあえ」とおっしゃいますが、尊敬するK先生は、「自分に悪影響を与える人とは、どんどん離れていけ」とおっしゃる。

私は、どう人と接すればいいのか?

●悪影響を受けるかどうかで切り分ける

先日、ある方とメールで口論(?)してしまいました。「?」をつけたのは、私は口論のつもりではなかったのですが、先方は口論と思われていたようだったからです。

その方は、客観的に見ても、自己顕示欲が強い割には、責任が自分に課せられそうになると逃げるというタイプの人です。

別に腹が立ったりするわけではないので、こちらには感情的なしこりはないのですが、先方のメールの内容は、どんどん感情的になっていくように思われます。

私は、次のメールには返信しないと書きました。先方からの最後のメールに対しては言いたいこともあったのですが、返すのは無益と思いやめました。

さて、私はため息をつきながら考えました。

「この人と今後どのようにつきあったらいいのか?」

F先生の言うことを聞くならば、こちらから心を開いていくべきでしょう。しかし、それは直感的によくないと思いました。

そこで、一連のメールのやり取りを、冷静に見直してみました。

恐ろしいことに気が付きました。私のメールも最後のほうだけ見たら「自己顕示欲が強い割には、責任が自分に課せられそうになると逃げるタイプ」の人と捉えられてもしかたないという内容になっていました。

たった数回のメールのやり取りで悪影響を受けてしまっています。

これは、つきあうのはやめようと思いました。

●いい影響を与えてくれる人とつきあう

実際には、私自身がそのような人間であり、メールをきっかけにいやな本性が出てきただけということなのかもしれません。

たぶん、そうでしょう。

だったら、なおさら、そのような本性を引き出すようなタイプとつきあってはいけません。仕事も人間もどんどん荒れてきます。

相性が悪くても、このようなマイナス面を引き出すのではなく、逆に闘志を引き出してくれるような人なら、これはつきあうべきでしょう。

F先生もK先生も、どちらも正しいわけです。

人生は短い。今年もあっという間に終わろうとしています。いい影響を与えてくれる人だけ選んでつきあっていくのが得策だと、私は思います。 

今回のやりとりの影響で、顧問先を一つ失うかもしれません。こちらから、外してほしいとお願いしました。

正直経営的には痛い。でも、続けることによる損失を考えると、こうせざるを得ませんでした。

私は、過去いろんなことから逃げてきた人間です。だからこそ、今度のことは逃げではないと胸を張って言えます。

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