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写真家とAIをめぐる課題と未来

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写真AI.jpgAIは

すでに写真作品において、

・モデルの差し替え
・空の入れ替え
・不要物の除去
・人物の追加
・背景生成
・高解像度化
・ライティング変更
・ノイズ除去

などを、ごく自然に行えるようになりました。
もちろん、一枚も撮影せずに写真のような作品を作ることもできます。
つまり、実写のような静止画像、
いわゆる「写真らしい画像」を見ただけでは、
その価値を判断できなくなる可能性が大きくなってきました。

もちろん、個人が楽しみで作成するのはなにも問題ないですが、
こと写真作品、とりわけ芸術写真になると話は全く変わってきます。

果たして、AIは写真作品、芸術写真に
今後どのように関ってゆくのか考察してみたいと思います。

<AIを利用した写真の問題点>
まずは、AIを利用した写真の問題点をあげましょう。

〇作者性
まず、問題となるのは、誰の作品かということです。
・シャッターを押した人?
・AIに指示した人?
・学習データを作った無数の写真家?

境界が曖昧になっています。

〇真実性
写真は昔から「記録」のイメージがありました。
しかしAIによって、
・存在しない人物
・存在しない風景
・起こっていない出来事
まで写真そっくりに作れます。
例えば、報道写真でAIを利用すれば、大きな問題となります。

〇著作権
AIを利用した写真についての著作権も、いまだ法律の整備が追いついていません。
・学習データの問題
・既存作品への類似性
・参照されたモデルの権利
など課題は山積しています。

<最近のコンテストに見る課題>
昨今、各種写真作品のコンテストにおいて
「AI作品が写真コンテストに応募される」問題が起きています。

現在は、基本AI利用禁止の方向ですが、
では、いま普通にPhotoshopなどで行われている
・ゴミ消し
・色調整
・ノイズ除去
・古い写真修復
・解像度向上

などはどうなんだ? 単なる編集の程度の差か?
という課題に突き当たってしまいます。
そもそも写真作品では、
フィルム時代から多重露光や複数ネガによる合成が行われ、
作品として高い社会的評価を受けてきました。
AIだけを特別視するのではなく、
「どこまでが写真表現なのか」という問いは、
実は昔から存在していたのです。

<AIと写真作品の今後>
おそらく、芸術写真・写真作品においても、
AIは作品作りを助けるよき相棒となることでしょう。
ただし、写真は次の3つくらいのジャンルに分かれていくと思います。

1.ドキュメンタリー写真
実際にカメラで撮影した写真。
現状の色編集などは許容される。
・AI加工を極力禁止
・真実性を重視

2.写真アート
実際に撮影した写真をもとに、AIを利用して編集。
・AIも自由に利用
・作者の表現を評価

3.AIフォトアート
実際の撮影を伴わない作品。
・プロンプトや構成力、発想力が評価対象

そして、これらは、
まったく別の価値基準を持つようになるでしょう。

<これからの写真家の役割>
AIが発達しても、「写真家」の価値がなくなるとは思いません。

なぜなら、
・何を見つけるか?
・どこへ行くか?
・どの瞬間を選ぶか?
・何を作品として提示するか?

という「視点」こそが、
AI時代になっても写真家に求められる最も重要な役割だからです。


☆写真サンプル
1.ドキュメンタリー写真(AI未使用  Photo by T.HIRAMOTO
黒猫1.jpg

2.写真アート(AI利用で黒猫を柴犬に差し替え)
黒猫2.jpg

3.AIフォトアート(すべてAIで作成)
黒猫3.jpg

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