困ったときの『カーネギー名言集』頼り~自分をごまかす言葉に逃げない(#112)
人生は将棋のようなものだ。自分の手中にあるものはチャンスではなく、駒の進め方だ。(テレンティウス)
●解説
まったくネタの出てこない日もありまして、そういうときは『カーネギー名言集』の偶然開いたページから言葉をいただくことがあります。
これは、ある意味厳しい言葉と受け取ることも可能です。
人生にチャンスもピンチもない。結局は自分の持つ技量だけがすべてなのだ、と。
このような厳しさを、まずは感じ取るべきでしょう。
しかし、見方を変えると、優しい言葉でもあります。
将棋の駒は平等に配られているし、動かし方もみな一緒です。
天の配剤は一緒なのだから、あとはあなた次第なのだよ(がんばれ!)、という意味にとることもできるわけです。
どちらの意味にとろうとも、「結局は自分次第。持ち駒はあるのだから、それを有効に使うことに集中しろ」ということです。
私は、正直に言うと、競争しないとか、ピンチはチャンスという言葉に胡散臭さを感じることがあります。
言葉自体の前向きさは好きなのです。
ただ、往々にして、思考停止に陥った人がその場しのぎで使っていることを耳にすることが多い。これが、いやなんです。
思考停止する暇があったら、もっと自分のいま持っている技量をフル活用することを考えましょう、と自戒を込めて書いておきます。
●裏解説
ところでテレンティウスとは誰か?
Wikipediaでは二人いましたが、おそらく劇作家のプビリウス・テレンティウス・アフェルのほうでしょう。
Web石碑という名言紹介サイトでは、テレンティウスの名言として、
人生はすごろく遊びのごとき者にして、熱望せしさいころの目が出ずとも、偶然の出せしものを技術によりて修正せば可なり
というのが紹介されていますが、冒頭のものと同じではないかと思います。
英訳されるときに上のように変化したのではないかと想像しています。
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