【新しい働き方1】道具で働き方を変えて、自分の時間を増やす
今日から2月の営業日がスタート。年度末までラストスパートという企業も多いことと思います。
ここに来て、iPadのみならずタブレットの利活用について、こんなご相談を受ける機会が増えてきました。
「今さらお恥ずかしいのだけど、iPadをどう活用すればいいですかね?」
いま、日本の多くの企業でiPadを含むタブレットが活用されています。その中には、タブレットの機能をフル活用していたり、外部のクラウドサービスと連携していたり、あるいは自社のシステムとの連携ができていたりする一方で、メールとネット以外にはあまり使えておらず、それはそれで便利なのだけど、もっと活用する方法があるんじゃないか、なんてご相談を受けます。それはその通りですね。ただ、自社の業務にあった使い方というのもあるわけですが。
僕は、一番分かりやすいのは「働き方を変えること」だとお伝えしています。「働き方」というのはかなり大きな分類の言葉ですが、「働き方」という言葉にはいくつかあります。
1.時間拘束
9時から17時までは在社しなければならない、といったもの
2.直行直帰不可
外出先から一度戻らないといけない(日報、一日の総括をする業務など)
3.遠隔で出来ない業務
システム的、業務フロー的にできなくなっている
4.評価制度
顔を見て本人から報告を受けて評価する、ちょっと古いスタイル
5.社内でしか出来ない業務
生産、製造など。その他に、経理業務、会議など
その他にもたくさんあると思います。5で書いた、生産・製造する業務、例えば工場などに勤務する方は、社外で仕事をするといったことは難しいですよね。しかし、例えば営業担当であれば、社外に出るのが仕事でしょう。であれば、社内に立ち寄る時間を減らすことで、営業に費やす時間は増え、ご本人の負荷も減り、公私ともに充実した時間を過ごしやすくなるはずです。
しかし、多くの企業での評価制度というか、評価基準が「在社時に報告する」とか「在社時に確認する」ことからスタートしていることが多いようです。MBO(目標設定)などを行なっていても、遠隔で評価できない仕組みになっていることが多い。これらは、明確なアウトプットの定義と、それに伴う評価制度になっていないという理由がひとつ。
もう一つ、大きな課題は「労働基準法」です。週次40時間という縛りがあるのですね。この「40時間」は、昭和の時代に在社することが前提で、直行直帰など仕組み的に考えられなかった時代に策定されたもので、今でもその改訂版を使っています。つまり、残業手当をきちんと支払うとか、残業時間を明確にする(出来れば減らす)といった発想であり、時間=給与の考え方に基づいています。
今、21世紀も14年目に入り、2014年のいま、この考え方が全然当てはまらない企業が増えてきています。
一昨年、サイボウズさんで人事制度についてお話を伺った際にも、それは強く感じました。そもそも、社長が水曜日は育休デーなんて設けている企業って限られていますよね。でも、それを実行されているのがサイボウズさんであり、それを必要としている企業も多く存在するということだと思います。つまり、逆に考えれば自社の仕組みを少し変えて、それをサポート出来るツールを導入することで、みんな(管理職も部下も)ラクになる、ということであるように感じています。
「働き方の見直し」と称して第1回にしてみました。果たして続くのやら。(汗)林雅之さんを見習って、シリーズ化出来るように努力したいと思います。