カメラは楽しい (7): マイクロフォーサーズに蛇腹を付けて、小さいものを撮ってみる。ベローズはマクロレンズよりも安上がり。
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の続きです。
今回は、マイクロフォーサーズなカメラOLYMPUS PEN Lite E-PL1に、蛇腹を付けてみました。
ベローズを買ってみた
これがその蛇腹です。一般的には、ベローズ(bellows)と言います。
ベローズは、カメラとレンズの間に付けます。カメラとレンズの距離を長くすることで、撮影対象に、より近寄って撮影できるようになります。近寄れるということは、そのぶん大きく撮れるということです。つまり、通常のレンズを使って、近接、マクロ撮影ができるようになります。
E-PL1に付けるとこんな感じです。このベローズはM42マウント用です。
カメラE-PL1、M42アダプタ、ベローズ、レンズ(Asahi Super-Takumar 55mm f1.8)の順番取り付けます。
どのくらい小さなものを撮れるかというと、例えば、
M42マウントのレンズ、Asahi Super-Takumar 55mm f1.8は、ベローズなしで一番近寄ると、このくらいまで撮れますが、
ベローズをカメラとレンズの間に入れて、ベローズを一番短くした状態で撮ると、
このくらいまで撮れるようになります。
さらに、ベローズを一番長くして撮ると、
こんなに小さくまで撮れてしまいます。
実はこれらの写真は絞り開放で撮ってます。なので、ちょっとソフトフォーカスがかかったようになってますね。もっと絞ればキリッとしてくるかもしれません。
ちなみに、E-PL1に付属のキットレンズ、M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm f3.5-5.6だけで撮るとこのくらいしか近寄って撮れません。
Asahi Bellows Unit
その購入したベローズですが、Asahi Bellows Unitというものです。ebay.comで30ドルほどで落札しました。Takumarレンズ用のもので、M42マウントになっています。ですのでM42のレンズとM42のアダプターさえあれば、マイクロフォーサーズで使えます。
それにしても、非常にしっかりした作りです。ステキなデザインです。
プレートには、「ASAHI BELLOWS UNIT TOKYO JAPAN」と書いてあります。右に見える小さなダイヤルでピントを合わせます。反時計回りに回すことで、ベローズが伸び、カメラとレンズの距離が広がります。逆に、時計回りだと、ベローズが縮小します。カメラとレンズの距離が大きいほど、近くのものにピントが合うようになり、小さなものが撮れるようになります。左に見えるダイヤルはベローズの動きを固定するロックです。
Asahi Bellows Unitの付属のマニュアルを見ると、レンズはAuto-Takumarの使用例がでていました。Auto-Takumarがデビューしたのは、1959年とのこと。Auto-TakumarはSuper-Takumarのひとつ前の世代になります。なので、このベローズは60年代くらいに作られたのかもしれません。
軸の棒には55mmと58mmのレンズを使用したときの倍率が書いてあります。
棒の左側。55mmのレンズを付けたときは、最大2.3倍まで撮れるようです。
棒の右側。58mmのレンズを付けたときには、最大2.2倍まで撮れるようです。
昔のTakumarは、55mmのモデルの前は、58mmのモデルもあったようです。
ベローズはイイ!
ということでベローズをささっとレビューしてみました。マクロレンズってやっぱり高価です。それに比べると、ベローズが30ドル、M42のレンズが30ドル程度、計60ドル程度で買えました。ベローズを使えば、リーズナブルなプライスでマクロ撮影をすることができます。ベローズおすすめです。
それにしても、Asahi Bellows Unitは、そのデザインの良さ、作りのよさががとても良いと思いました。レンズSuper-Takumarもそうなんですが、いつの時代でも通用するデザインは、最近のいろいろな製品にはないもののひとつだなと思いました。
ベローズねた、次回も続きます。