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米国東海岸発、とあるソフトウェア開発者のよもやま話

カメラは楽しい (5): M42レンズ、Carl Zeiss Jena Tessarの分解掃除

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の続きです。

あいかわらずM42レンズをebay.comで落としています。最近、Carl Zeiss Tessar (カールツァイス テッサー) 50mm f2.8のジブラモデルをわずか十ドルほどで落札しました。

Carl Zeiss Tessarというレンズ

カールツァイス社は、1846年にイエナで創業し、現在でも有名なドイツの光学機器製造会社です。第2次世界大戦後に、ドイツの東西分断により、カールツァイス社も、西ドイツではZeiss-Optonとして、東ドイツではZeiss Jenaとして、東西に分断され、その後ドイツの東西統一でやっと、ひとつのCarl Zeiss社として統合されたという歴史を持ちます。

そのZeiss社で1902年に設計されたのが、このTessar(テッサー)というレンズです。3群4枚のレンズ構成で、前方から、2枚のレンズ、絞り、そして後方に2枚を張り合わせたレンズの3群のレンズになったデザインです。このTessarはパテントの期限が切れた後、Leitz Elmar、Wollensak Raptarをはじめ、そのデザインは非常に多くのメーカで広くコピー、改良されてきました。

落札したTessar、届いたものは...

さて、落札したCarl Zeiss Jena Tessar 50mm f2.8です。35cmまで近寄って撮影できます。Made in DDR (東ドイツ)と書いてあります。オークションのページには傷ありと書いてあり覚悟していたんですが、郵送されてきたのは、やはりかなりの傷物。すったような傷がありました。もうこれはジャンクといってもいいほど。さすが十ドルほどで落札しただけのものはあります。どうやら前方1枚目の後ろに、クモの巣状のカビもあるようです。

Tessarrepair01
Carl Zeiss Jena Tessar 2.8/50と書いてあります。

分解掃除

そのジャンクさに、やっぱり送り返そうかどうか考えていたんですが、これも何かの縁、やっぱりこのままキープして使おうということに決めました。前方1枚目の後ろに生えているカビをなんとかしようということで、このレンズの分解掃除をしました。

まずは銘板を取り外し

前方のレンズをはずすにはまずは銘板(Carl Zeiss Tessar 2.8/50と書いてあるリング状の板です。化粧版とも言うみたいですね)をはずしました。専用のゴムの筒があるらしいのですが、私はM42の後ろのキャップに厚めの両面テープをしてそれを銘板にあて、少しずつ回してはずしていきました。これが非常に時間がかかりました。。。(ここでは写真ないですが)

それからの分解は簡単

銘板を取り去ると、そこからは簡単でした。実際には以下のようにしました。

Tessarrepair02
3つのマイナスねじをとりはずします。(写真右側のリングが銘板)

Tessarrepair03
するとその下のカバーが外れます。真ん中のレンズの枠に2つ穴があります。

Tessarrepair04
真ん中のレンズをはずすには、こんなものを使います。Lens Wrenchをamazon.comで買いました。異なるサイズの3本セットで35ドル。(日本だとカニ目まわしとかカニ目レンチとか言うようです)

Tessarrepair05
こんな感じで回してこの部分をはずします。

Tessarrepair06
取れたのがこれです。この取れた部分には2枚のレンズが入ってます。

Tessarrepair07
さらにリングがねじになっているので、リングをまわして取ります。リングを取ると中のレンズが取れるようになります。

Tessarrepair08
レンズのまわりが汚く、ごみのようなものがついています。レンズのカビはこのごみのせいでしょうか。後は、このレンズを中性洗剤で洗って、無水アルコールで消毒、はずした部品もひとつひとつ清掃消毒して、元に戻して分解掃除は終了です。傷があっても自分でひとつひとつ丁寧にきれいにしてあげると使ってやるかという気になりました。

試し撮り

掃除したあとは試し撮りということで。

Tessarsample01

Tessarは、なんでも「鷲の目」と呼ばれるシャープさが特徴だったそうですが、
うーん、絞り開放で撮ってみると、鷲の男らしさというよりは、女性的な感じ?

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