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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「珍しいお名前ですね」と言われる人は飽き飽きしている

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田中と申します。生れてからある時期を除いて、ずっとです。

高校生の時、担任教師に、
「おお、田中か。田中総理大臣の親戚か!❓」
という、どーでもいいギャグを100回くらい言われて、
毎度、
「違います」
と言い続けて卒業しました。

珍しくない名前です。
日本人にたくさんいます。田中。

田中総理大臣の親戚か?なんて、時代がわかろうというものですが、
珍しくなくても、有名人と同じ苗字だとそういう風にからかわれることもあったわけです。

さて、耳慣れない苗字(名前でも)だとどうなるか。

逢う人、会う人に、
「おお、五郎丸・三郎太さんですか?」
「五郎丸も珍しいけど、三郎太も珍しいですね」
などと、言われ続けるに違いありません。

・・・で、先日、あまり数多くない苗字の方とお話していたら、こういわれて、なるほどと納得。

「初対面の人に、珍しい名前だね、苗字だね、と言われ続けてうんざり。
自分で変えられないことに対して、何度もそう指摘するのって、よくないと思うんですよ」

なるほど、なるほど。

そうですよね。

「自分の努力で変えられないこと」
「生まれた時、自動的にそうなっていたこと」

というのは、自分の選択の範囲外。

それを何度も言われるってのは、やはり、面白くないに違いありません。

名刺交換の際、つい、「〇〇さん、珍しいお名前ですね。どちらのご出身で?」などと言ってしまいたくなりますが、
相手は不快かもしれない、と想像して、ここは「〇〇さん、ですね」と復唱するだけにとどめておいたほうが賢明です。

もし、相手が先に「珍しい名前でしょう?皆に驚かれるんですよ」と嬉しそうに振ってきたら、その時、初めて、「そうですね、初めてお目にかかりました」などと応じたらよいのかもしれません。

ところで、領収書などを書いてもらう際、

「田中でお願いします」

というと、

「漢字は?」

と聴かれることがたまにあり、

「ふつうの田中です」

と答えるのですが、「ふつう」ってなんだ?と自問自答し、さらに、

「田んぼの田に、中心の中です」みたいな説明をします。

昔なら、「田中総理大臣の田中です」でよかったかもしれませんが、そんなことも通じなくなりました。


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そういえば、とても身長の高い方に、つい「大きいですね」と言ってしまうことがありますが、
これも、同じ文脈で、うんざりされているかも、と気づきました。

「自分で変えられない、選択できないこと」については、口にしない、というのは、一つの目安になるように思います。
気をつけよう。


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