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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

女の生きる道。

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均等法から30年。

働く女性を取り巻く環境は、うんとよくなった。

面談で「結婚しても続ける予定ですか?」という愚問をぶつけられることもなくなった。
育児休業法が出来る前は、産後8週で復職していた。1992年以前のオフィスでは、会議室で搾乳し冷凍庫に保存していた先輩を間近で見ていた。
時短勤務も認められるようになった。
男性の「家庭進出」も増えてきている。

色んな意味で、色んな方面で、女性はうんと働きやすくなった。 (※マタハラなど問題はまだまだある。とはいえ、30年前と比べたら、選択肢が増えたことはそれだけでうんといい)

選択肢は増えた。増えたところで、結婚すれば「妻」であることに違いなく、子どもを生めば「お母さん」であることには違いなく、そして、「妻」とか「お母さん」といった役割を背負った時、悩むことは、30年経ってもあまり変わらないのかも知れない。



ワーママを応援する意図があると思われる女性誌がある。

働くママは、きらきらしている。乳幼児を育てながら、白いパンツなんか履いている。子育てだけじゃなくて、家をキレイに飾り、オシャレなインテリア。
たまに子どもを交えたパーティなんかしちゃって、そんな時は母子でホームパーティ用のステキなお洋服なんか着ちゃって。トイプードル飼ってて、休日は、イクメンパパも一緒に自由が丘とか代官山なんかにショッピング。子どもいるけど、いつも綺麗で頑張るステキな働くママ。きら、きら、きら。

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こういう雑誌を見て、追い詰められる人がいる。

「できねーよ」
(こーゆう時は、妖怪「無理壁」に登場してもらうといいかも知れない。「むーりー」)

まあ、そう思うなら、読まなけりゃいいのだけれど、雑誌だけじゃなく、ドラマでも本でもTVでも色んなところに「きらきら」なワーママが登場する。

「それ、ロールモデルですか」ね、と自問自答してしまう。



男性より女性のほうが選択肢が多い。迷う箇所が多い。結婚するか、しないか。結婚したら仕事どうするか。 子どもどうする?生んだら仕事は? 第二子は?・・・男性も迷うよ、と言うかも知れないが、男性のそれとかなり重みが違うと思う。

こういう風に生きていく、という「ロールモデル」がいない。(これまた「男性だっていないよ」と色んな男性に言われたが、「ダメロールモデル」も含めて、男性にはたくさんの見本があるだろう)

女性は、だから、きっと迷う。いつでも迷う。ちょっと苦しい。

奥田英朗の小説『ガール』には、こんな一節が出てくる。(正確じゃないかも)

「どの道を選んでも他の道があったのではないかと悩んでしまう」

そうなのだ。 「これでいいのか」「これでいいのか」。

仕事を続けても、辞めても。 ケッコンしても、リコンしても。子ども産んでも、産まなくても、これでいいのか、と悩む。

最終的には、どこかで折り合いをつけるしかない。

その折り合いは一人ひとりが自分で考えていくことでしかつけられない。




バカボンのパパのように「これでいいのだ!」と思うように、自分に言い聞かせる。

誰もがそうやって、前進しているのではないか。


さて、前置きが長くなったが(って、ここまでは前置きなのか)、ぜひ読んでいただきたいコラムがある。

同僚のワーママが書いたものだ。

お母さん、お仕事って楽しいの?

間もなく4歳になる長男に突然質問された同僚。この時の気持ち、そして、そこからぐるぐる思考していく様が、手に取るようにわかる。

そして、最後がとてもよい。

涙出そうになるコラムである。

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