「うちはテレワークやワーケーションができます!」と公言するなら確認したい、10+αのチェックリスト
こんにちは、プロテレワーカー/ワーケーター(そんなのあるの?)の竹内義晴です(笑)
在宅勤務の広がりで、テレワークをする人が増えました。また、ワーケーションなどの認知によって、会社や自宅以外で仕事をする機会が増えた方もいらっしゃるかもしれません。
一方で、滞在先に「テレワークができる」と書いてあるから期待して行ったのに、実際に行ってみたら「ここは、もうちょっと〇〇だったらいいのにな......」という経験をされたことがある方も多いのではないでしょうか。
というわけで、「うちはテレワークができますよ」「ワーケーションできますよ」と公言するなら確認したいチェックリストをまとめてみたくなりました。
テレワーク/ワーケーション環境で押さえておきたいポイント
テレワークと言うと、「ネットにつなげられればOK」「WiFiがあればOK」とお考えかもしれません。ワーケーションなら、それに加えて、「景色がよければOK」みたいな。
もちろん、WiFiも、景色も大切ですが、テレワークで大切なことがあるとしたら、「オンラインミーティングが安心してできるか否か」を1つの基準としておくと、いいのではないかなぁと思っています。
というのも、テレワークやワーケーションといっても、1人で仕事をしているわけではないし、チームで仕事をしている場合がほとんどだからです。
テレワークを実践していればしている人ほど、オンラインでミーティングをする機会が多いんですよね。たとえばボクの場合、1日の大半をオンラインでミーティングしている、といったことがよくあります。
すると、確かにWiFiはあるけれど、「回線が細すぎてオンラインミーティングができない」とか、「周囲の人が気になって声が出せない」といったケースが少なくなく、安心してテレワークができないことが多いんです。
そういう経験値も踏まえて、ここからは、「テレワーク・ワーケーションを公言するなら確認したい10+1のチェックリスト」をご紹介します。これらが整っていると、「さすが! わかっていらっしゃる!」って感じになると思います。
「うちはテレワークやワーケーションができます!」と公言するなら確認したい、10+1のチェックリスト
どこにいてもWiFiがつながること
1つ目は基本のキ、「WiFiがつながること」。
宿泊施設に行くと、よく経験するのは、確かにWiFiはあるけれど、「ロビーだけ」とか、「部屋に行くとつながらない」とか。それだと、テレワークしにくいです。
その場合、WiFi中継器などを使うといいかもしれません。
十分な回線速度があること
次に「十分な回線速度」です。
安定した環境でオンラインミーティングを行う場合、経験的には、少なくとも30Mbps程度はほしいなと思っています。ちなみに、Zoomが公表している回線速度のシステム要件は4Mbpsほどですが、通信環境はよいに越したことはありません。
回線速度は、検索エンジンでスピードテストと検索すると、いろんなツールで測定できるので、それぞれの環境でチェックしてみてください。
また、多くの人数が滞在する宿泊施設などでは、同時に多くの人がつないでもちゃんとつながるように、「回線の太さ」も気にしたいところ。業務用のWiFiは、そのあたりが考慮されているので「業務用 WiFi」などで検索してみてください。
セキュリティが意識されていること
3つ目は「セキュリティに対する意識」です。
確かにWiFiはあるけれど、パスワードが設定されていない場合は、正直ちょっと不安です。端末同士の通信ができないように設定されていればいいのかもですが、気持ち的にも。
また、パスワードを設定していないと、外部から「タダ乗り」されるリスクもあります。
携帯がつながること
4つ目は「携帯がつながること」。
「テレワーク=WiFi」というイメージがありますが、企業によっては、セキュリティを担保するために社外のWiFiが使用禁止の場合があります。
その場合、携帯のテザリングを使いますが、携帯の電波が届かないケースがあります。「いまどき、携帯がつながらないところなんてあるの?」と思うかもしれませんが、私は何度か経験があります。
っていうか、仕事しながら電話をすることだって、普通にありますよね。
つながりにくい場合は、docomoやau、softbankなど携帯の会社に相談すると、増強される場合があります。
体に合った机やいすがあること
次に「体に合った机といす」
畳とローテーブルも、あたたかみがあっていいのですが、長時間仕事をしていると疲れてしまいます。食堂でも、どこでもいいですが、机といすで作業できる場所があるといいですね。
モニターがあること
6つ目は「外部モニターが使えること」
テレワークをする人は、ノートパソコンで仕事をしています。しかし、ノートパソコンでは表示範囲が狭く、仕事がやりづらい場合があるほか、オンラインミーティングを行う場合は「資料を共有しながら、メンバーの顔もみる」みたいに、複数の作業を同時に行うことも多いです。
貸出用の外部モニターがあると、「さすが! わかっていらっしゃる!」と個人的に思います。
声を出しても問題がない場所があること
7つ目は「声を出してオンラインミーティングができること」。
テレワークをする人は、頻繁にオンラインミーティングを行います。その場合、あまりに「シーン」としていると声が出しづらいです。ブースなど、他の人とは隔離された場所、声が出せる場所があるのが理想です。
ただ、実際には、その場所を確保するのが難しい場合もあると思います。
話は少しそれますが、新幹線には「新幹線オフィス車両」があります。この車両は、一部の車両をテレワーク用に開放しているだけで、当然、ブースなどはありません。でも、オンラインミーティングをしていても、他の人の存在はそれほど気になりません。前提として「テレワークの場であること」「走行中の適度な音があること」「多くの人がヘッドセットをしていること」などが、その理由なのではないかと思います。
そういった要素をまねて、あえて音楽をかけたり(大きすぎると、逆にオンラインミーティングで音が入ってしまいます)、使い捨ての耳栓を用意したりするなどしておくといいかもしれません。
この、「オンラインミーティングで周囲を気にせず声を出せる」も、「さすが! わかっていらっしゃる!」ポイントの1つです。
日中も仕事ができること
8つ目は「日中も仕事ができること」。
テレワークは、「仕事」です。行うのは「日中」です。一方、宿泊施設のチェックアウトは10時である場合がほとんどです。
部屋の清掃もありますし、無理を申し上げるつもりは毛頭ありませんが、レイトチェックアウトができたり、部屋が変わってもいいので日中滞在できるプランがあるとうれしいですね。もちろん、お金はお支払いしますので。
お昼ごはんが食べられること
次は「お昼ごはんが食べられること」。
都市部のような、飲食店がたくさんあるところなら気にしなくても大丈夫ですが、地方の場合、テレワークの施設の周囲に飲食店やコンビニがないことも少なくありません。
車があればいいですが、そうでない場合、お昼問題はちょっとした課題です。
なので、保存がきくカップラーメンとか、レンジでチンして食べられる冷凍食品でもいいので、何か、軽く食べられるものがあるといいかもですね(保健所的には、何か許可がいるのかしら?)。
食事が豪華過ぎないこと
最後に「食事」です。
旅行に行くなら、食事って、とても楽しみだし、大切なものの1つですが、テレワークの場合、かつ、数日過ごす場合は、あまり豪勢過ぎると、正直食べきれないんですよね。
また、1日PCに向かって仕事をしているので、体を動かさないといった事情もあるかもしれません。
もし、「テレワークプラン」「ワーケーションプラン」みたいなものを用意するなら、軽くて健康的なものがうれしいなと。食事は別でもいいのかもしれないです。
追記:電源が十分あること
この記事をお読みいただいた方からコメントをいただいたので追記です。
電源(コンセント)の数も何気に大事ですよね。先日、ホテルで1日テレワークをしましたが、コンセントの口が1つしかなくて困りました。
テレワーカーにとって、PCはもちろん、スマホやタブレット、カメラなど、複数のデバイスを持っているのは、ある種必然なので、テーブルタップの貸し出しなどがあると便利です。
追記:ドロップインができること
フーテンの寅さんなら、「それを言っちゃあ、おしまいよ」と、つい言いたくなる話かもしれませんが、サテライトオフィスをワーケーションに転用したような施設では、「契約者しか利用できない」というワークスペースがあるようです。
ワーケーションでは、来訪者がふらりと立ち寄れる「ドロップインができること」は必須です。
「さすが! わかっていらっしゃる!」を目指そう
というわけで、「うちはテレワークやワーケーションができます!」と公言するなら確認したい、10+1のチェックリストを挙げてみました。
比較的多くの場所にWiFiがあるいまの時代に、「テレワークやワーケーションができる」というのが差別化になるのか否かは正直分かりません。
一方で、ボクの周囲の人や同僚の働き方を見ていると「いま、ワーケーションで〇〇に来ている」とか、「今度ワーケーションに行くんだ」という人は、コロナ禍前と比べると確実に増えています。
そういう人たちの、往訪先での過ごし方は、日中は普通に仕事をして、夜は「ちょっと食事にでも」とか、「温泉にでも」といった感じの人が多いみたい。そういう意味では「仕事の環境」は、提供側が思っている以上に大切なのです。
「うちはテレワークやワーケーションができます!」といった形で公言されていると、いろいろと期待することも増えるので、少なくとも、期待を裏切らないようにはしたい。そのためにも、できるところから改善していきたいですね。
なお、もし、テレワークやワーケーションをされている方で、ほかにお気づきの点があれば追記・修正しますので、何かあればお知らせください。
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