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「ワーケーションは仕事と休暇を組み合わせた造語」という説明はもうやめたい。もっと主体的に語りたい

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こんにちは、竹内義晴です。

ワーケーションといえば、「ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語だと言われている」という説明をよく聞きますよね。

個人的な心情で恐れ入ります。この説明を見ると、最近、モヤモヤするんです。

何にモヤモヤするのだろう? 造語だと「言われている」というところに、なんとなく主体性を感じられないからなのかもしれません。「〇〇さんが言っていた」みたいな。「誰かや何かのマネをしている」みたいな。

よそはいいから、もっと主語で語りたいよ。もっと目的を語り合おうよ......みたいな。

また、「バケーション」という言葉が入っていること自体が、よからぬイメージにつながっているのではないかとも感じます。「仕事は仕事でいいじゃん」みたいな。

ボクは、(現時点での)ワーケーションの定義を、「働き方、学び方の多様化」としています。「仕事はちゃんとするよ。でも、働いたり、学んだりする場所は必ずしもオフィスじゃなくてもいいよね。オフィスじゃないからこそ得られることもあるよね」っていう。

「はたらき方、学び方の多様化」とは......たとえば、今まで何の疑いも持たずに私たちがやってきた「会社に行って仕事をする」という働き方。コロナ禍によって「必ずしも、毎日会社に行かなくてもいいよね」と感じた人は多いはず。地方ではそうでもないけど、特に都会ではね。

ボク自身、特にサイボウズで働き始めた2017年から、地元新潟で、フルリモートで働いてきましたが、働く環境を選びながらも、仕事はちゃんとしてきました。

また、「学び方」という意味では、時代の変化が早く、状況が刻々と変化する不確実な社会の中では、いままでのような、単にスキルを身に着ける人材育成だけでは、対応がなかなか難しい。

これについて、ボクはしごとのみらいで企業研修の現場に立っているのですが、スキルだけでは太刀打ちできない人材育成の難しさをつくづく感じています。

「それぞれの人の環境や状況に合わせて、働き方を柔軟に選べる」「都市部の会議室では得られない学びが得られる」など、変化に対応できるような働き方、学び方を、地域というフィールドで作りたい。都市部と地域を行き来する中で感じてほしい。

それがワーケーションの定義を、「働き方、学び方の多様化」としているゆえんです。

正直言うと、ワーケーションという言葉自体に、ボクはそれほどこだわりがないんですよね。今のところ、便利だから使っているだけで。また、言葉というのは、流行り廃りによって変わっていくものだとも、思っています。

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