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新潟日報の記事で再認識した「移住の難しさ」と、関係人口を「複業で増やす」可能性

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こんにちは、竹内義晴です。

新潟日報モアの、定住を阻む産業の乏しさ 生きていくために、ずっと考えていた|粟島編/ニュース|上を向いて歩こう という記事を読みました。

20190106-nippo.png画像出典:新潟日報モア

新潟県の粟島に地域おこし協力隊として移住した20代の男性が、わずか9か月で島を去ったという内容でした。

粟島浦村が地域おこし協力隊の受け入れを始めたのは2013年。27人を受け入れたが、任期終了後、現在も定住しているのは4人しかいない。

とあります。「島民は移住を歓迎して親切にしているが、2、3年でぽっと帰ってしまう人も多い」という地元の区長。その理由はわかっていて、「食べていける収入が確保できない」と記事では言います。

この記事を読んで、「まぁ、そうだろうなぁ」と思いました。どんなに高い志があっても、食べていくにはお金が必要ですからね。

多くの地方の行政機関では移住を推進しています。具体的な支援策として、住居の補助や子育て支援、新規就農者への支援などがあります。でも、これだけでは食うだけの収入が得られない。移住で最も高いハードルは仕事だと思うのです。

また、人間関係の難しさもあります。上記の記事には、島民から「住民との接点が乏しく、顔が見えにくい移住者も多い」との声があるとする一方で、移住者からは「『いつ帰るんだ』『すぐ帰るんじゃないの』『どうせ出ていくんだろ』とたびたび言われたり、雰囲気を感じたりしていらだちを感じたことがある」とありました。

地元の人は、「親切にしている」つもりでも、どこかどこかで遠めに眺めているところがあるし、移住者からすると「そうでもない」というのが、実際のところなのだろうと思います。

話は少しずれるのですが、数年前、ボクの住んでいる地域で消防団の合併がありました。ボクの地域は若い世代が減ってきていて、消防団を維持できる人数を確保できない。そのため、近隣の地域と合併したのです。でも、新しい環境に溶け込むまでにだいぶ時間がかかりました。

同じ地域に住んでいる人でさえ文化が違うし、ほかの環境に入るのはとてもハードルが高いことを実感しました。 生活や文化が異なる地域から来た移住者なら、もっとハードルが高いと感じるはずです。

地方では「移住してほしい」と簡単に言うけれど、いざ、自分が「全く文化の異なる都市部に移住して」と言われたら、たぶんできないはず。移住者は、そのぐらいの覚悟をもって来るのだということを、受け入れる側は、もっと理解する必要があるのだろうなと思います。

近年、関係人口という言葉をよく聞くようになりました。定住人口でも、交流人口でもない、その間の関係です。いきなり移住を促すよりも、まずは、関係を作ることのほうが大切。そこで、仕事を通じて関係人口を増やす取り組みが、岩手県茨城県熱海市などで始まっています。複業を通じて、都市部のビジネスパーソンと地方をつなぐ取り組みです。

複業なら、今の仕事を維持しながらでいいので、収入面のハードルが下がります。

また、いきなり移住は、人間関係の構築をゼロからしなければいけないし、逃げ道がありませんが、週や月に数日から始められる複業なら、人間関係を少しずつ構築できます。また、仕事の場合、生活の「濃い人間関係」からではなく、業務上の「ゆるい人間関係」から始められるので、比較的入りやすいのではないかと思っています。

ボクは、地方が拠点で、都市部の会社で複業していますが、仕事を通じて地方と都市部をつなぐ取り組みに関心があります。このような取り組みをされているみなさんとのつながりが少しずつできてきたので、みなさんと協力しながら、何かしらの形が実現できればと思っているところです。

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