社長がトイレ掃除をする本当の理由
こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。
「トイレ掃除をすると儲かる」とか、「一番早く出社してトイレ掃除をすると一生懸命仕事をする姿を社員に見せられる」とか、「嫌な仕事でも積極的にやると好きになる」とか、「継続することの大切さが分かる」とか、「お客様のため」とか、「う○この場所をきれいにすると運が上がる」とか、いろ~んな説があります。
それらも確かにあるのかもしれませんが、実際問題、トイレ掃除をしたからといって儲かるわけじゃないし、社長が一番早く来てトイレ掃除をしていると、社員にとってはただの迷惑だったりするし、継続することの大切ならブログを書くことでもいいわけだし、お客様が使わないトイレなら多少汚くたって何の影響もないわけだし、運を上げるなら「トイレの神様」でなくたっていいわけだし・・・
そういう、表面的なところではないのだろうと思います。
実はボク、トイレ掃除はしていないのですが、庭の草むしりとか、植木の手入れとかをよくします。「汚いとみっともない」とか、「芝がきれいに生えない」とか、いろんな理由をつけようと思えばつけられなくはないのですが、最も大きな理由は・・・
「こころの整理」です。
つまり、ただきれいにすることだけを目的にしたものではなく、掃除をしながらきれいにしているのは、自分のこころを整えているのです。だから、きれいになるとすっきりする。反対に、きれいでないと落ち着かない。
掃除業者がトイレや庭をきれいにしてくれたら、多少はすっきりするかもしれませんが、それだけでは片付かないものがある。その片付かないものを、トイレ掃除や庭の掃除を通じて、きれいしているのです。
サラリーマン時代は、「社長は自由になるお金があるし、仕事は社員にやらせればいいわけだし、気が楽でいいなぁ」と思っていましたが、いざ、その立場になってみると、社長業というのはことのほか大変ですよ。上手く行っているときはうれしいけれど、うまくいかないこともあれば、失敗することもあれば、一人で悩むことだってたくさんあります。ぶっちゃけ。
「あ~、苦しい。頭でモンモンと考えてみても答えがでない。とりあえず体でも動かそう。そうだ!トイレ掃除でもしよう」
日本で最初に「トイレ掃除はいい!」と言い出した社長が誰なのかは知りませんが、トイレ掃除を始めた最初の理由は、おそらくそんなところだろうと思います。で、やっていたら意外と気がまぎれた。すっきりした。無心になれた。無心になったところに、ふとアイデアが浮かんだりして、「トイレ掃除はいい!」となって、続けていたら、結果的に会社がいい方向に動き始めた・・・。そんな感じなのではないかなぁ。後の理由は、みんな後付なんじゃないかなぁ。
なぜ、そう思うのかと言ったら、ボク自身がそうだからです。
だからといって、ボクは庭掃除を強制したりしませんよ。ボクが好きだからやる。ただ、それだけです。
社長はトイレ掃除を通じて、社員のこと、社員の家族のことを考えながら、こころの中を整えているのだと思います。社長が朝一番にトイレ掃除をする姿をみると、なんとなく気まずい感じがすることもあるかもしれませんが、「きっと、社長も大変なことがあるんだろうな」と、思いをはせてみるといいかもしれません。