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複雑なコミュニケーションスキルで現場は変わるのか?

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ビジネスの現場では顧客から要望をヒアリングする機会がたくさんあります。顧客が言葉にできていないことを上手に聞き出すことができたら、顧客の「本当に困っていること」「本当の気持ち」が共有でき、「この人は私の気持ちを分かってくれた」と信頼されるようになります。

特に、要件定義や仕様作成などの機会は重要です。「顧客が何を望んでいるのか」を聞き出すことができれば、顧客が「本当に望んでいるもの」が分かり、顧客に沿った解決策を提供できます。

けれども、これが、なかなか難しいのですよね。

昨日はある団体さんのコミュニケーション研修でした。参加された方は新聞記事を執筆するみなさんで、多くの方にインタビューをする機会があるそうなのですが、「なぜ、それをしているのか?」「具体的に何をしているのか?」を上手にヒアリングができずに困っていたそうです。

そこで、

・早期に信頼関係を作る(マッチング
・相手の話を傾聴する(オウム返し/バックトラック
・問いかけ、相手が言葉にしていないことを聞き出す(トライアングルコミュニケーションモデル

などのコミュニケーション法をお伝えしてきました。

研修を受講する前は、相手の意見を上手にヒアリングするために「質問リスト」などを作って対応していたそうです。けれども、最初は質問リストの通りにヒアリングできても、会話の流れはその時々で違います。想定していた内容とずれてくると質問リストが役に立たず、次に何を質問したらいいのか頭の中が真っ白になってしまうことがよくあったのだとか。

しかし、研修が終わるころには(トータル1日)、みなさんとても上手に相手の意見を引き出せるようになっていらっしゃいました。「話が質問リストからずれても、頭の中が真っ白にならない安心感がある」「実践的なやり方が分かってうれしい」などの感想も。

現在流布されているコミュニケーション方法の多くは、とても複雑です。人をタイプ別に分析しコミュニケーション方法を変えるなどの方法は、考え方は面白いのですが、人はそれぞれ違いますし、時々刻々と変化する会話の流れの中で、複雑なコミュニケーションスキルを実践するのはなかなか困難です(少なくとも、私にはできません)。さまざまな研修を受けても、なかなか現場で活かすことができないのですよね。難しいから。

本来、コミュニケーションの基本はとてもシンプルです。もちろん、継続的に練習する必要はありますが、シンプルで、理解が容易でやりやすく、意識することが少なければ実践・継続が容易です。小さな成功体験も早く積むことができるでしょう。

「今日は相手の本音を聞き出すことができて良かった!うれしい!」……小さな成功体験のうれしさは、学習効果を加速させてくれるので、大事ですよね。

私は、特定の方しか使えない難しいスキルよりも、誰もが現場で活かせるシンプルなスキルをお伝えしたいと思っています。

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