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コミュニケーション能力を身に着けるべきなのは、誰?経団連のアンケートを見て思うこと

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4月に入ってもうすぐ3週間。
新入社員のみなさんも、会社に慣れてきたころでしょうか。

経団連が毎年調査している
新卒採用(2011年3月卒業者)に関するアンケート調査結果によれば
採用選考時に重視する要素の第1位は8年連続で「コミュニケーション能力」なのだとか。

コミュニケーション能力がそれだけ求められているということなのでしょうね。

新入社員に求められているコミュニケーション能力って、何なのだろう?

「自己主張できる」
「相手の立場に合わせて話せる」(敬語など)
「ホウレンソウができる」

などでしょうかね。

でもね、この調査結果をみていつも思うのは

「若手のコミュニケーション能力も大切だけれど、
 若手を迎え入れるリーダーこそ、コミュニケーション能力を磨くべきなんじゃないかなぁ」

ということなんです。

10代後半から20代前半と言えば、社会経験がほとんどないわけじゃないですか。
接客のバイトでもしていない限り、気の利いたことなど言えなくて当たり前。
コミュニケーション能力なんて無くて当然だと思います。

何もかもがこれからという新入社員に

「キミはコミュニケーション能力がないなぁ。
 自分のことをきちんと主張できないようじゃ社会人失格だぞ。
 もっとコミュニケーション能力を磨きなさい」

などと上司に言われたら、傷つき、ショックを受けるはず。

ショック療法も時には必要かもしれませんが
スタッフに「コミュニケーション能力がない」という上司にこそ
コミュニケーション能力を磨いてほしいのです。

もし、「もっと自己主張してほしい」と思うスタッフがいたとしたら、どう伝えますか?

「何もかもが新しい環境で、気疲れするだろう」と、ねぎらう。
「私も新入社員のころは、人前で話すなんてことはできなかったよ」と、寄り添う。
「以前商談で○○に行ったときなんて、顧客からさんざん叱られたものさ」と、失敗を話す(合わせる)
「人前で話す時には、まず、自分の考えを一言でまとめておくこと」と、望ましい姿にリードする
「今日の失敗は、将来いい経験になると思うよ。だから大丈夫。一緒に頑張ろう」と、背中を押す

もちろんこれは一例ですが、このようなリードができたらどうでしょうか?
この流れをイメージで表すと、こんな感じです。

U_3

まずは、スタッフのいる場所までゆっくりと降りていき
信頼関係を築いたら、そこから一緒に引っ張り上げるイメージです。
その流れがUの字に似ているので
私はこれを「コミュニケーションのU理論」と呼んでいます。

自分が今どこの会話をしているのか、イメージで立ち位置を確認しながら進めるとやりやすいです。

「そんな甘い方法じゃだめだ」という方もいらっしゃるでしょう。それもいいと思います。
でも、それでもうまく行かない場合は、他の手段に変える必要があると思うんですよね。

スタッフがどのようなコミュニケーション能力を身に着けるかはリーダー次第。
上司業も大変ですが、頑張っていきましょう!

こちらの記事もご参考に
「ホウレンソウ」がうまく回らない理由(ITmediaエンタープライズ)

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