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「自分で考えない人」を育てていないか―情報過多の時代に「夏休みの自由研究」が持つ意味

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こんにちは、竹内義晴です。

私の小学生の娘は、今日から学校です。
昨日、「宿題全部終わった?」と聞いたら、全部終わったそうです。

夏休みの宿題といえば、思い出深いのが「自由研究」です。

小学校時代、何を研究したらいいのか全然分からなかったな~。
私の親世代は仕事も忙しかったので
それほど子どもの面倒を見てくれるわけでもなくて……

でも、宿題はやらなきゃいけないから
なんだか、わけの分からない工作物を作っては
毎年持って行きました。

友達の中には、アリの観察とか、植物の観察とか
壮大な(当時はそう見えました)成果物を持ってくる同級生もいたけれど
今思うと、どうやって研究したのか不思議です。

親御さんがずいぶん手間をかけたのでしょうね。
 
 
私達が子どものころは、誰も教えてくれなかった分、「自分の頭で考える時間」がありました。

で、自分が親になって、最近なんとなく不満なのが
「最近の自由研究は、何も考える必要がないな~」ということです。

自由研究の本があるので
よさそうなのを選択し、書いてある通りにやればできてしまいます。

インターネットで「自由研究」と検索してみてください。
それはそれは、材料からしくみまで、画像つきで丁寧に解説されています。

ボクは、「自分の頭で考えること」がすごく大切だと思っています。

いかに上手に作るかよりも
自分の頭で考えたり、沸いているイメージを絵に描いたりするような
プロセスを数多く経験することによって
クリエイティビティが育つんじゃないか……そう思っています。

言い換えれば、「答えを与えてしまわない」ということです。

でも、今は何でも情報がある……つまり、答えがあるので
考える必要がないのですよね。

これって、自由研究として意味があるのかなって思うんです。
最終的には、親がどのような環境を作るかなのでしょうけれど。

少し話はずれてしまうのですが
最近、大学のレポートや論文も
インターネットのコピー&ペーストが多いと聞いたことがあります。
「何も考えなくてもいい」というのは、少し問題なんじゃないかな。

情報がそこにあるのだから、仕方のないこと。

でも、このような時代だからこそ、教育する側の立場の人は
問いかけたり、考えるきっかけを作る必要があるように思います。

ビジネスパーソンの育成も、同様ですね。
 
 
で、うちの娘の自由研究ですが……
いろいろと聞いてみても、2年生にはテーマを考えるのが難しく
今年は結局、本のお世話になりました。

でも、夏休みの間は、
自分の頭の中にあるイメージを絵を描いたり
紙でものを作ったりするのは大好きな子なので
毎日絵を書いて遊んでいたので、良かったのかなと思っています。

来年は、子どもが普段、疑問に思っていることなどから
自由研究のテーマを考えるサポートができればいいなと思っています。
 
 
そうはいっても、親御さんからしてみれば
子どもの宿題の面倒を見るのは大変ですよね。
親御さんもラストスパートです。ファイト!

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