「こんな会議はもう嫌だ」―会議で新しいアイデアを生み出すために
昨日、ある会議に参加しました。
内容を一言で言うと、「売り上げが落ちていて厳しいから、なんとかしなきゃ」というもの。
売り上げを上げるためにはどうすればいいか、新しいアイデアを考える会議でした。
状況が厳しいとき、職場の環境が良くないとき、「なんとかしなきゃ」って思うとき……
多くの場合、
「目標に達していない」
「顧客からクレームがある」
「返金率が高い」
などなど、問題点に意識が向きます。すると……
「経営を見直さなければならない」
「営業努力をしなければならない」
「顧客満足を徹底しなければならない」
「広告しなければならない」
「クレームを減らさなければならない」
「あいさつをしなければならない」
「もっと積極的に関わらなければならない」
「目標をクリアしなければならない」
「評価基準を決めなければならない」
「~ねばならない」
「~ねばならない」
「~ねばならない」
「~ねばならない」
「~ねばならない」
このような「~ねばならない」で考え、プレッシャーをかけようとします。
環境が厳しいのですから、そう考えてしまうのは仕方のないことなのかもしれませんが、
なんだか胸が詰まりそうで嫌ですね。
「~ねばならない」をベースに考えると、頭は固くなり、緊張感が漂い、どんよりとした会議になりがちです。
ここで、「新しいアイデアはないですか?」と伝えても、出てくる機会はあまり多くありません。
このようなときは、「もし、望ましい姿が叶っているとしたら、どんなにハッピーか」
から考えてみてはどうでしょうか。
たとえば、こんな感じです。
「もし、課題が解決して、○○さんがハッピーになっているとしたら、どんな気分になっているだろう?」
「もし、顧客がハッピーになっているとしたら、どんな環境だろう?」
「もし、課題をやりとげてハッピーになっているとしたら、周りからどんな声が聞こえてくるだろう?」
望ましい姿が叶っていることを想像すると、なんだかワクワクしてきます。
ハッピーになっているときの気持ちを感じると、楽しくなってきます。
ハッピーで楽しい雰囲気は、会議を明るくし、何でも意見が言える空間を作ります。
望ましい姿が叶っているシーンから、
そのシーンを作るために何が必要なのかを逆算すれば、新しいアイデアにもつながります。
頭と体がリラックスしていて、ワクワク楽しいほうが
プレッシャーをかけるよりも、新しいアイデアも生み出しやすくなるのではないでしょうか。
仕事のプランでも、ブログ記事のアイデアでも、
友達のバースデーの企画でも、なんでもいいのですが
私たちには、
「このアイデア最高だな~」と、ふと思いつくことがあります。
「あっ、これだ!」と、ついニンマリしてしまう、「あの感覚」です。
「あの感覚」が生まれるシーンを考えてみると、
ぼっ~っとしているときや、仲間と酒を飲みながら、ワイワイ話しているときのような
リラックスしていて、楽しい気分になっているときに「あの感覚」がやってきます。
原因に目を向け、問題を改善することもとても大切なことです。
けれども、原因に目を向けると、思考を問題の範囲にとどめてしまいます。
一方、「すでに叶って、ハッピーな状態」に目を向けると、思考は新しいアイデアを生み出そうとします。
今、社会全体がシュリンクしているので、厳しい環境におかれている会社も多いと思いますが
こういうときほど、原因ではなく、解決に目を向けてはどうでしょうか。
昨日の会議で、それを猛烈に感じたのでした。